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精密加工・精密転写技術を組み合わせ〜回転体型の高精度X線ミラーの製造技術を確立:精密工学専攻 三村秀和准教授

2019年3月20日 icon

目に見える可視の光を反射するミラーは容易に作れますが、レントゲン等で用いる目に見えないX線を反射するミラーは簡単には作ることができません。三村秀和准教授、夏目光学株式会社と共同で軟X線を微小に集光可能な、従来にないタイプの高精度回転体X線ミラーの開発に成功しました。このミラーは、チューブ形状をしており内側がX線を反射する面になります。
本研究では、ミラー形状と反転形状を持つ型を高精度に作製し、同じ精度で形状をコピーすることでミラーを作製する方法を開発しました。超精密ガラス加工技術と超精密転写技術を組み合わせることで開発に成功し、大型放射光施設SPring-8において高効率な理想的な軟X線集光性能を確認しました。
本研究成果である高精度回転体X線ミラーを使うことにより、未知の物質内部の構造や元素を高い分解能で観察することが可能になります。このミラー製造技術は、X線用のミラーに限らず、情報通信や半導体機器用のミラーの製造にも展開が可能であり、日本の精密ものづくり分野に貢献することが期待されます。

工学系研究科プレスリリースページ

本成果は、日本経済新聞(2/28)、日経産業新聞(3/7)、信濃毎日新聞(2/28)に掲載されました。

本成果は、2011年から8年に亘って三村研究室で行われた研究の成果です。約20名の卒業論文、修士論文、博士論文がこの成果にかかわっています。

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