2018年度 工学部精密工学科 卒業論文テーマ

注意事項

受入教員一覧


受入教員別テーマ一覧

淺間 一 教授 テーマ一覧
テーマ 1.ヒトの身体の理解に基づくリハビリ支援に関する研究 2.自動車の運転支援におけるドライバーの運動主体感に関する研究
狙い  ヒトの身体の理解に基づくリハビリ支援手法の研究開発を行います.
 身体的な衰えから,高齢者は起立動作が困難になることが知られています.しかし,起立動作が困難となる原因は完全には解明されていません.そこで,ヒトの下肢の筋骨格系のモデルを構築すると共に,それに基づくリハビリ支援手法を構築します.
 研究室見学は山下研と合同で行います.研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.

研究室見学連絡先(山下メールアドレス):
yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
 ヒトの脳内身体表現の理解に基づいて,運動主体感に基づく能動的ヒューマンインタフェースの開発を行います.
 人が自分の意志で何かを能動的に動かそうとする際に感じる自分で動かしている感覚を運動主体感と呼びます.自動車やロボットなどを操縦する際に例えば時間遅れが大きくなると,運動主体感が減少し,操作における認知機能や操作性が低下することが知られています.その特性を脳波の計測実験によって明らかにするとともに,その知見に基づいた運転支援・ヒューマンインタフェースの提案を行います.
 研究室見学は山下研と合同で行います.研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.

研究室見学連絡先(山下メールアドレス):
yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
内容  東京大学医学部/理化学研究所/旭川医科大学などとの共同研究により,ヒトの下肢の筋骨格系の精密なモデルを構築すると共に,コンピュータ上にシミュレータを構築します.身体的属性変化がどのような動作や負荷における問題を発生するかを分析しながら,それを予防,あるいはリハビリするために,いかなる手段が考えられるかを検討します.具体的には,筋シナジーと呼ばれる解析手法を用いて身体の運動を解析・モデル化するとともに,その知見に基づいて新規なリハビリ支援手法・リハビリ支援機器を提案することを目指します.  東京大学文学部/慶應義塾大学医学部/杏林大学医学部などとの共同研究により,運動主体感の特性を,仮想環境を用いた認知実験によって明らかにします.その知見に基づき,自動車を運転する際の適切な運転支援・インタフェースを設計・構築し,その有効性を実験によって検証します.具体的には,運転支援のレベルを変化させたときの運動主体感の変化を調査し,その知見に基づいた新規な自動車の運転支援手法・インタフェースを提案することを目指します.
場所(予定) 本郷工学部14号館625号室 本郷工学部14号館625号室
計画 4月~5月:関連研究調査 4月~5月:関連研究調査
6月~7月:筋骨格系のモデル化手法の検討 6月~7月:運動主体感に関する分析・認知実験
9月~11月:筋骨格モデルの構築 9月~11月:ヒューマンインタフェース設計・構築
12月~2月:実験および評価,論文作成 12月~2月:実験および評価,論文作成
WEB 研究室ホームページ
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/asamalab/
研究室ホームページ
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/asamalab/
テーマ一覧
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2018.html
テーマ一覧
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2018.html

▲ 受入教員一覧にもどる

伊藤寿浩 教授 テーマ一覧
テーマ 1.ウェアラブルセンサ・アクチュエータデバイスに関する研究 2.動物健康モニタリングシステムに関する研究 
狙い  現在IoTの次の技術として、スマートフォンなどの情報機器を介さず人に情報を直接入出力する技術が研究されています。しかし、視覚(目)、聴覚(耳)を使う情報伝達は現実世界の情報入手手段として重要であるため、現状のヘッドマウントディスプレイやイヤホン型デバイスとは別の形(視覚・聴覚を使わない情報伝達)が望まれます。本研究では、腕時計のように普段の生活を妨げずに、ユーザー・外界の情報をセンシングし、皮膚(触覚)を通してユーザーに必要な情報を提示できるデバイスの実現を目指します。 インフルエンザなど人獣共通感染症が代表例ですが、畜産動物や伴侶動物の健康は、公衆衛生等の我々を取り巻く環境の健全性と密接に関係しています。本研究では、例えば牛の胃の状態を長期に連続モニタリングするための無線センサシステムに関する研究を、農研機構・動物衛生研究部門などと共同して行います。
内容  このテーマでは、触覚を起点とした人の情報処理について基本的な内容の理解から、皮膚から情報を入出力するためのセンサ・アクチュエータやアルゴリズムの開発を行っていく予定です。一つのアプリケーションとして、ユーザーの身に迫る健康リスクを触覚を通じて直観的に認識してもらうためのデバイスを研究します。また、ウェアラブルデバイスとしての小型化・無線化を含む構造設計や生体(人)とのインターフェースの部分の構造についても検討したいと考えています。
(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は伊藤 toshihiro-itoh@edu.k.u-tokyo.ac.jp までメール連絡下さい.)
 マイクロマシニング技術を使った長期間連続使用できるpHセンサと、それを搭載した無線ルーメン(牛の第一胃)センサ端末の開発、あるいは無線センサ端末を用いた牛の胃運動の解析に関する研究などを農研機構・動物衛生研究部門や産業技術総合研究所と共同して行います。また北海道などにある共同研究機関で、試作したセンサを使ったフィールド実験を実施したいと考えています。
(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は伊藤 toshihiro-itoh@edu.k.u-tokyo.ac.jp までメール連絡下さい.)
場所(予定) 柏キャンパス 柏キャンパス
計画 4月~6月:センサ・アクチュエータ・評価技術及び人の情報処理に関わる勉強会 / 研究方針の打ち合わせ  4月~5月:無線センサ端末やその動物応用に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ
6月~8月:デバイス・駆動回路・評価装置等および他の加工装置の使い方の修得  6月~8月:無線センサシステムやMEMS製造装置・評価装置等の使い方の修得 
9月~12月:実験・得られた結果の検討  9月~12月:実験・得られた結果の検討 
1月~2月:実験.評価.とりまとめ.  1月~2月:実験.評価.とりまとめ. 
WEB http://www.hem.k.u-tokyo.ac.jp http://www.hem.k.u-tokyo.ac.jp

▲ 受入教員一覧にもどる

梅田 靖 教授 テーマ一覧
テーマ 1.製品ライフサイクル設計方法論 2.産業AIの考え方に基づく製品ライフサイクル・マネジメント
狙い  21世紀は、地球の持続可能性実現に貢献するものづくり、すなわち、持続可能なものづくりを目指さなければならない。持続可能なものづくりの要件の一つは、製品の一生(ライフサイクル)を見える化し、設計、評価、実装、マネジメントすることである。その中でも、この研究テーマは、製品ライフサイクルの設計を支援する計算機環境を構築することを目的とする。具体的には、製品とそのライフサイクルを計算機上でモデル化し、設計者の設計作業を支援し、シミュレーションにより評価するというサイクルを実現することを目指す。例題としてアジアの複写機市場におけるライフサイクル設計を扱う予定である。  近年のネットワーク、ビッグデータ、IoT、AIなどの発展によりものづくりの在り方が大きく変わろうとしている。これは製品の一生(ライフサイクル)のマネジメント分野においても同様である。使用中の製品の状態がわかれば、適切なメンテナンス、アップグレードにより価値寿命を伸ばすことができ、また、使用済み製品のリマニュファクチャリングなどが可能となる。この研究テーマでは、最近、「産業AI」と呼ばれ始めている、産業分野で活用できる信頼できるAIの手法を用いて、製品ライフサイクルのマネジメントを行う手法を開発する。
内容  この研究テーマでは、これまで当研究室で開発してきたライフサイクル設計支援システム、ライフサイクルシミュレーションシステムをベースにその拡張をはかる。具体的には、新製品、メーカーによる再生品、中古品などが競合するアジア市場において、製品の循環バランスを評価しながら、ライフサイクルを設計するための方法論を提案し、計算機上で実装する。複数製品ライフサイクルのモデリング、市場競争のモデリングがポイントとなる。
 このテーマにより、ものづくりとの関係における持続可能性問題に対するものの見方、論理的思考力、プログラミング能力の獲得が期待される。
 教員1名が指導し、国立研究所、企業、他研究室と共同研究を行う。
 この研究テーマは新しい研究テーマであり、まずは、産業AIの手法として、モデルに基づく推論や機械学習の手法を用いながら、機械の劣化状態を把握し、予防保全を行う方法と、製品回収後にリマニュファクチャリングを行う方法を開発する。
 このテーマにより、ライフサイクルエンジニアリング分野におけるものの見方、機械のモデル化能力、論理的思考力、最新のAIに関する知識、プログラミング能力の獲得が期待される。
 教員1名が指導し、企業や他研究室と共同研究を行う。
場所(予定) 本郷工学部14号館1034号室 本郷工学部14号館1034号室
計画 4月〜6月:プログラミング講座、研究テーマの理解、LC設計支援システムの修得、既存研究調査
達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
4月〜6月:プログラミング講座、研究テーマの理解、産業AI技術の修得、既存研究調査
達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
9月〜11月:机上シミュレーション、方法論の作成、プログラミング
達成目標:システムのデモンストレーション
9月〜11月:データ収集・分析、モデル構築、システム作成
達成目標:ライフサイクルマネジメントのためのモデルの一応の完成
12月:実行例の作成、システムの修正
達成目標:実行例のデモンストレーション
12月:ケーススタディの実施、システムの修正
達成目標:ライフサイクルマネジメントシステムの完成
1月〜2月:最終修正、論文執筆、最終プレゼンテーション
達成目標:学会発表
1月〜2月:最終修正、論文執筆、最終プレゼンテーション
達成目標:学会発表
WEB http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/ http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

太田 順 教授 テーマ一覧
テーマ 1.知能ロボットの設計と制御 2.センサを用いた人間の行動計測と支援
狙い 人間との協調動作・人間の追従・物体搬送等,与えられた作業目標を実現するロボット(多関節型ヒューマノイドロボットまたは移動ロボット)の設計と制御を行う.アクチュエータ系,センサ系を含めた機構設計と制御則設計の統合により,作業性の評価を行う. 様々な活動をしている人間を対象として,センサの適切な選定(カメラ,加速度センサ等)によりできるだけ非侵襲な形でその運動を計測し,適切なセンサ情報処理による動作認識を目指す.さらには,その人間のより適切な活動を支援する方法論を探求する.
内容 問題設定,ロボットの設計と試作,制御アルゴリズムの概念設計と実装,検証実験,評価,という構成により研究を進める.このテーマの実現により,ハードウエア設計技術,ロボット制御技術,プログラミング技術,問題解決手法の獲得を目指す.指導には教員1名,およびスタッフまたは学生1名があたる. 具体的な作業対象の選定,情報取得装置の準備,計測,認識アルゴリズムの構築,それらの評価というプロセスを踏む.このテーマの実現により,センサ処理技術,プログラミング技術,問題解決手法の獲得を目指す.指導には教員1名,およびスタッフまたは学生1名があたる.
場所(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階534A号室(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階534A号室(予定)
計画 4月~5月:問題設定および機構設計,アルゴリズムの提案 4月~5月 問題設定.システム構成.計測および認識手法に関する理解
6月~7月:提案機構の実設計,アルゴリズムの実装.評価. 6月~7月 システムの実装と基礎実験.データ集計.
9月~12月:問題点の抽出と新たな機構設計,アルゴリズム開発,実装. 9月~12月 プログラムの再実装.議論.
1月~2月:追加実験またはシミュレーション,評価,とりまとめ. 1月~2月:システムの再構成.実験.まとめ.
WEB 関連研究のpdfと動画 関連研究のpdfと動画
http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/05/2017_Intro_Japanese_Lin.pdf http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2015/12/20170602霧生情報処理学会MBL.pdf
http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/08/2017_Intro_Short_Lin-5.mp4 http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2015/11/自律分散武部.pdf
http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/05/2017_Intro_Japanese_Srisamosorn.pdf http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/05/2017_Intro_Japanese_Su.pdf
http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/08/2017_Intro_Short_Srisamosorn-5.mp4 http://webpark1897.sakura.ne.jp/wpdir/wp-content/uploads/2017/08/2017_Intro_Short_Su.mp4

▲ 受入教員一覧にもどる

大竹 豊 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.高解像度X線CTスキャンの高効率化 2.高精度な3Dプリントのための製造誤差を考慮した形状モデル作成
狙い  精度を重視する工業製品の3Dスキャンはできるだけ高解像度で行う必要があり,産業用X線CT装置も高解像度化がすすんでいます.例えば一度のスキャンで約4000の三乗のサンプリングを得ることができますが,一方でコスト(=スキャン時間・データサイズ・計算時間)の爆発的な増加が問題になっています.
 上記の問題を解決するのが本テーマの目的です.その手法としては,撮像方式の工夫,データ構造の見直し,計算処理の効率化など様々なアプローチが考えられ,本テーマではそれらを用いて問題解決を狙います.
 3Dプリント技術の普及により複雑形状を手軽に実物化できるようになってきましたが,材料の凝固収縮などのために,設計通りの寸法で実物をつくることは難しい状況にあります.
 本テーマでは,3Dプリントの製造誤差を見込んだ形状モデルを作成することによる高精度な3Dプリントの実現を目的とします.現状では凝固収縮を逆算した一律スケーリングを行うのが一般的ですが,複雑な形状に対応できません.そこで,本研究では試作品の形状誤差を測定し,その誤差に基づく高度な形状変形アルゴリズムの研究開発を狙いとします.
内容 アルゴリズムを考えて,計算機実装をします.実証実験のためのデータは,本研究室のCT装置(密閉型なので適切な利用の下では危険はありません)を用いて撮像を行いデータを自分で取得します.撮像データを扱うプログラムの構築はC++言語で行います.基盤的な部分に関しては,これまでに研究室メンバが作成してきたプログラムを利用します.

研究を進める上で必要となる知識(CTスキャン,撮像データ処理,プログラミング)は,少人数への講義+課題形式にて習得できます.

なお,このプロジェクトは鈴木研究室と連携して行います.
アルゴリズムを考えて,計算機実装をします.実験は本研究室の3Dプリンタを用いて行います.形状モデルを扱うプログラムの構築はC++言語で行います.基盤的な部分に関しては,これまでに研究室メンバが作成してきたプログラムを利用します.

研究を進める上で必要となる知識(幾何学,形状データ処理,プログラミング)は,少人数への講義+課題形式にて習得できます.

なお,このプロジェクトは鈴木研究室と連携して行います.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館 本郷キャンパス工学部14号館
計画 4月~5月:プログラミングとスキャンデータ処理の基礎を学習. 4月~5月:プログラミングと画像処理の基礎の学習.
6月~7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション. 6月~7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション.
9月~12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション. 9月~12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション.
1月~2月:実験.論文執筆.最終プレゼンテーション. 3月:希望により精密工学会で発表 1月~2月:実験.論文執筆.最終プレゼンテーション. 3月:希望により精密工学会で発表
WEB 研究室のHP:http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/ 研究室のHP:http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

木下 裕介 講師 テーマ一覧
テーマ 1.持続可能な製品循環システム設計のためのシナリオシミュレーション手法の開発 2.参加型シナリオデザインに関する研究
狙い  欧州では、将来のものづくりの方向性として、「循環経済(circular economy)」というコンセプトが提唱されています。そこでは、リユース、リマニュファクチャリング、シェアリングなどの手段を用いて、資源の利用価値の最大化を目指しています。本研究では、次世代のものづくりを議論するための方法論として、製品循環システムを対象としたシナリオシミュレーション手法を開発します。具体的には、いくつかの耐久消費財(自動車、エアコン、携帯電話など)に着目し、様々な社会状況を想定した製品ライフサイクルシナリオを作成し、環境性・経済性の両面から評価します。
 持続可能な社会に向けた新しいものづくりのあり方の議論の中で、国連が提唱している「持続可能な開発目標(SDGs)」や、気候変動問題の解決を目指した「パリ協定」がキーワードとなっています。しかし、私たちの社会が長期的にどのような将来を目指すのか(ビジョン)、および、そのビジョンに向かってどのような道筋をとるべきなのかは、必ずしも明らかではありません。本研究では、実社会のステークホルダー(市民、政策立案者、企業関係者、研究者など)を巻き込んだ参加型ワークショップを用いて、中長期的な政策・戦略の立案を支援するためのシナリオデザイン方法論を開発します。ケーススタディとして、自治体、民間企業、学会などと協働した参加型シナリオデザインワークショップを実践します。
内容  本研究テーマでは、将来の不確実性が製品循環システムに及ぼす影響を分析するため、様々な将来社会の状況を想定したシナリオの作成・評価を支援するための方法論とシステムを開発します。定量的な評価のために、製品使用寿命を含めた種々のデータを収集・分析します。ケーススタディとして、2050年ごろまでの日本および東南アジア地域を対象として、将来の社会状況に応じた製品循環システムの変化を動的に分析することを目的とします。
 このテーマへの取り組みを通して、持続可能性(サステナビリティ)に対する基本的な知識、プログラミング技術、論理的思考能力、問題解決能力、論文作成・プレゼンテーション能力の獲得を目指します。
 指導には教員1名があたり、外部の研究機関と協働します。
 本研究テーマでは、実社会のステークホルダーを明示的に巻き込み、様々な意見や知識を取り込むことによって、望ましい将来ビジョン、および、ビジョンに向けたロードマップを含む「シナリオ」を作成するための方法論を提案します。シナリオ作成ではバックキャスティングという考え方を用いることとし、かつ、当研究室で開発してきた「持続可能社会シナリオシミュレータ」というシステムを利用します。
 このテーマへの取り組みを通して、持続可能性(サステナビリティ)に対する基本的な知識、プログラミング技術、論理的思考能力、問題解決能力、高度なコミュニケーション能力、論文作成・プレゼンテーション能力の獲得を目指します。
 指導には教員1名があたり、参加型ワークショップの実施は、自治体、民間企業、学会、国内外の研究機関等と協働で進めます。
場所(予定) 本郷工学部14号館10階1034号室 本郷工学部14号館10階1034号室
計画 4月〜6月:プログラミング講座、研究テーマの理解、既存研究の調査、シナリオ作成手法の学習
達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
4月〜6月:プログラミング講座、研究テーマの理解、既存研究の調査、ワークショップの準備
達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
9月〜11月:方法論の開発、プログラミング
達成目標:システムのデモンストレーション
9月〜11月:方法論の開発、ワークショップの実践、プログラミング
達成目標:システムを用いたワークショップ結果の整理
12月:実行例の作成、システムの修正
達成目標:実行例のデモンストレーション
12月:ワークショップの実践、システムの修正
達成目標:ワークショップ結果のデモンストレーション
1月〜2月:実行例のアップデート、論文執筆、最終プレゼンテーション
達成目標:学会発表
1月〜2月:ワークショップ結果のとりまとめ、論文執筆、最終プレゼンテーション
達成目標:学会発表
WEB http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/kishitalab/ http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/kishitalab/

▲ 受入教員一覧にもどる

国枝 正典 教授 テーマ一覧
テーマ 1.電解液ジェット加工の研究 2.放電加工機と射出成形機を組合わせたプラスチック製のマイクロマシンの製作
狙い  微細なノズルから噴流する食塩水などの電解液を通して電流を流すと、マスクなしでジェット直下のみを選択的に加工できる。これにより、任意パターンの除去加工、付加加工、着色加工を同一の装置上で行える。また、電流密度により仕上げ面粗さを制御し、表面の選択的なテクスチャリングも可能である。さらに、回転軸にジェットを当てることにより、ターニング加工も可能にある。そこで、30年度は電解液ジェット加工を用いた微細加工を行うほか、5軸制御により複雑な3次元曲面へのテクスチャリング加工を可能にする。  微細放電加工機を用いて2枚の微細ギヤが噛み合った状態のキャビティをステンレス箔に加工する。そのステンレス箔を射出成形機に取り付け、微細なプラスチックギヤの射出成形を行う。そして、微細ギヤが付着したステンレス箔を再び放電加工機に戻し、あらかじめ放電加工したギヤボックスに、放電加工で使った工具電極をエジェクタピンとして用いて微細ギヤを挿入する。ステンレス箔の加工、ギヤボックスの加工、プラスチックギヤの組立てをすべて同じ機械座標上で行うので、全自動でプラスチック製のマイクロマシンの加工と組立てが行える。30年度は、まずギヤ直径0.8mmのマイクロギヤポンプを製作し、マイクロ流路の流体制御を試みる。さらに、マイクロ遊星歯車などの減速機の製作を試み、その性能を評価する。
内容 ・静電誘導給電回路を用いて、電流パルス幅を数ナノ秒のオーダに短縮する。そして、放電加工を用いた軸成形における微細化限界である直径0.8ミクロンを超える微細加工を実現する。
・加工速度の向上と、仕上げ面粗さの評価
・加工装置を5軸制御化する。
・試作した5軸加工機を用いて、タービンブレードなどの3次元曲面上に微細パターンの加工を行う。
・マイクロギヤポンプの製作とポンプ性能の評価。
・マイクロ遊星歯車の製作と性能評価
・マルチフィジックスシミュレーションによるマイクロキャビティ内のプラスチックの流動解析。
・マイクロマシンの精度向上と微細化
・プラスチック部品と金属部品の複合化
・積層によるマシン構造の3次元化
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館8階830室 本郷キャンパス工学部14号館8階830室
計画 4月~6月:放電加工の微細化限界を超える微細軸加工の実現 4月~6月:マイクロギヤポンプとマイクロ遊星歯車の製作
7月~10月:加工装置の5軸制御、中間発表 7月~10月:プラスチックの流動解析、中間発表
11月~12月:5軸制御による3次元曲面上への微細加工 11月~12月:マイクロマシンの精度向上、微細化、3次元化
1月~2月:補足実験、論文執筆と最終プレゼンテーション 1月~2月:補足実験、論文執筆と最終プレゼンテーション
WEB http://www.edm.t.u-tokyo.ac.jp/ http://www.edm.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

小谷 潔 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.近赤外光散乱特性と核磁気共鳴画像を用いた新規脳活動評価法の開発 2.心臓血管疾患診断を支援する情報システムの開発
狙い 日常生活での脳活動から疲労や意図を読み解く技術は,近い将来ヒトにより豊かな生活をもたらす技術として期待されています.そのような技術の実現には脳活動における個体差,つまり個性を把握し,個性に応じた評価・支援を行う必要があります.一方で現在の神経科学の主流であるfMRIは,脳活動の相対的/統計的な評価を行う手法であるため,被験者間の定量的な比較が困難です.近赤外光を用いた定量性に優れた脳機能計測手法を開発し,fMRIとの同時計測から脳活動の個性と情報処理の関係に迫ります. 生活習慣病による動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な発作の原因となることが知られております.そのような発作を未然に防ぐためには,小規模なクリニックや在宅で簡便に健康診断,投薬効果の評価,経過観察を行う必要がありますが,そのような技術の成熟は遅れているのが現状です.本研究では,自宅やクリニックで使用可能な超音波自動診断ロボットを用いた診断システムを構築します.
内容 脳内では神経活動の増加に伴ってヘモグロビンの濃度が変化することが知られています.そのため,近赤外光に対する酸素化/還元ヘモグロビンの吸収・散乱特性を利用した脳機能評価手法を開発します.特に,fMRI画像から得られる計測プローブと大脳皮質との距離を考慮したシミュレーションおよびパラメータ推定手法を構築し,従来よりも定量性に優れた脳血流動態の評価を行います.基礎的な特徴の評価を行った後に,視覚/聴覚刺激に対する脳血流反応の定量評価を行い,脳の反応における個体差を評価することで,新しい脳-機械インタフェースを切り拓く技術を構築します.テーマ・内容に関しましては小谷まで気軽にご相談ください. 在宅で簡便に使用できる超音波ロボットを用いた診断システムを開発します.特に,診断の鍵となる質の高い画像の取得のため,専門医や技師の手技のポイントを被験者および検査者に取り付けた多数のセンサおよびモーションキャプチャマーカから評価します.さらに,得られた超音波データは時間および空間の情報を持つ生体ビッグデータとなりますが,機械学習を拡張した新しい非線形解析によって,動的な情報から主要なモードを抽出し,医師や技師と共同で新しい診断支援手法を開発します.テーマ・内容に関しましては小谷まで気軽にご相談ください.
場所(予定) 駒場IIキャンパス先端研 駒場IIキャンパス先端研
計画 ~5月:先行研究の理解,文献調査 ~5月:先行研究の理解,文献調査
6月~7月:信号処理の理解,実験装置構築 6月~7月:プログラム技術,測定システムの構築
9月~12月:システム構築,実験,数理解析,議論 9月~12月:テスト計測・改良および解析プログラム作成・評価実験
1月~2月:評価,考察,まとめ. 1月~2月:評価実験,考察,まとめ.
WEB 本テーマに関する補足資料:
http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2017/12/H30_1.pdf
ホームページ:
http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/
本テーマに関する補足資料:
http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2017/12/H30_2.pdf
ホームページ:
http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

小林 英津子 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.術者の手術作業解析を目的とした術中鉗子操作力計測システムの開発 2.スライスミラーを用いた超高速カメラの開発
狙い 現在腹腔鏡下手術は低侵襲な手術法として多く行われている一方、手術に熟練を要します。そこで、工学的に支援するために様々な手術支援ロボットが開発されています。しかしながら、操作はあくまで医師が行っているため、依然として医師の技量によるところが大きいことが問題となっています。そこで我々は、腹腔鏡下手術において多くの時間行われているカウンターアトラクション作業に着目し、熟練した術者の操作を力学的に解析し、それを手術ロボット制御に展開することを目指しています。 診断から治療まで,音波は医療に欠かせないものとなっています.しかしながら生体への音波の作用は未だ不明な点が多く残されています.そこで本研究では,音波が細胞を通り過ぎるわずかな時間を「みる」ことで,そのメカニズムに迫ります.これから3年で,世界最速の高速度カメラSTAMPを立ち上げ,世界で初めて細胞と音波のインタラクションのリアルタイムイメージングを実現します.
内容 本研究では、手術中での計測を可能とするために、簡便かつ高精度なシステムを目指します。鉗子位置計測は画像および慣性センサによる計測、操作力は歪みゲージによる計測を行います。開発したシステムによる基本性能評価、動物実験での検証を行います。国立がんセンター医師との共同研究で実施します。 1年目はスライスミラーを用いたSTAMPの開発を行います.1mm程度のミラーが短冊状に並んだスライスミラーを,超精密加工により作製します.それを用いたSTAMP光学系を構築し,原理実証としてフォトンとフォノンの結合状態をフェムト秒の時間分解能でイメージングします.スライスミラーの加工は理化学研究所の先端光学素子開発チームにて,STAMP光学系の構築は当研究室にて行います.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館7階722号室、3号館019室 本郷キャンパス工学部14号館7階722号室、3号館019室
計画 4月~5月:関連する文献・先行研究の調査 4月~5月:関連する文献・先行研究の調査、実験技術の習得
6月~7月:システムの設計・製作 6月~7月:システム開発
9月~12月:システムの設計・製作・評価実験 9月~12月:システム開発および評価実験
1月~2月:論文執筆 1月~2月:論文執筆
WEB http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/ http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

佐久間 一郎 教授 テーマ一覧
テーマ 1.心臓不整脈の計測と制御に関する研究 2.腫瘍環境でのみ機能する薬剤担持型熱応答性ハイドロゲルの開発
狙い  心臓突然死の原因の一つである旋回性の興奮伝播現象(spiral reentry)を蛍光色素と高速度カメラを用いて計測し,電気刺激制御をおこなうことでスパイラルリエントリダイナミクスを分析し制御することを試みている。この研究成果を臨床展開するためには、心臓内で電位計測あるいは治療のための電気焼灼を行うには複雑なカテーテル操作が必要である。2次元のX線透視画像や、最近では3次元ナビゲーションシステムによる画像をもとにカテーテル操作を支援するシステム実現に対する基礎検討を行う。  腫瘍摘出手術時に伴う最大の問題点の一つに腫瘍の取り残しが挙げられる。腫瘍の取り残しは、がんの再発や転移につながる重篤な問題である。この問題を解決するために、抗がん剤を含むスマートハイドロゲルを創製し、がん部位でのみ発する熱をトリガーとしたゲルからの抗がん剤リリースによるがん部位選択的治療システムを構築することを目的とする。本研究は、本学医学系研究科との共同研究である。
内容 ・ 臨床的に使用されるカテーテルを操作するモータ駆動系の構築
・ X線透視画像系と3次元ナビゲゲーションシステムを模擬した実験系の構築
・ 上記2システムを用いて、医師の操作を模擬したVisual Servoingも含む制御システムの試作と評価
 がん部位で光を熱に変換可能なプローブを用い、得られた熱量に応答して性質が変化する高分子の設計および合成を行う。合成した熱応答性高分子を用いてゲルを作製し、力学特性の評価、熱応答性挙動および薬剤放出挙動についての調査を行う。また、本材料は生体環境下での使用を想定しているため、系の構築を達成した後、in vitro, in vivoでの評価を行う予定である。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館722号室、5号館433室 本郷キャンパス工学部14号館722号室、5号館506室
計画 4月~5月:文献調査、ハードウェア並びにプログラミング環境の理解,これまで試作されたシステムの理解. 4月~5月:文献調査、高分子およびゲルの理解、合成練習
6月~7月:予備的な実験の実施 6月~7月:高分子合成、ゲルの作製・力学特性評価
9月~12月:装置の試作・制御ソフトウェアの 9月~12月:薬剤放出挙動の検討、in vitro, in vivo評価
1月~2月:実験.評価.とりまとめ. 1月~2月:論文執筆
WEB http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/ http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/
参考文献:1)荒船龍彦,佐久間一郎ほか:高空間時間分解能の心筋通電刺激誘発Virtual Electrode現象光学マッピングシステム、生体医工学、41(4)、314-320,2003  
2) D. Ntourakis, et al:, "Robotic distal splenopancreatectomy: bridging the gap between pancreatic and minimal access surgery," Journal of Gastrointestinal Surgery, vol. 14, pp. 1326-1330, 2010.  

▲ 受入教員一覧にもどる

佐々木 健 教授 テーマ一覧
テーマ 1.人体通信を利用したウェアラブル機器の開発 2.環境音の認識に関する研究
狙い 人体通信とは人体が誘電体と導電体の特性を持つことを利用して,人体に接触あるいは近接させた情報機器間の通信を行う技術である.普通の無線通信に比べて低消費電力,秘匿性が高い,触れた時のみに情報が伝わる,などの特徴がある.このような特徴は市場が拡大しつつあるウェアラブル機器に適している.本研究では人体通信を利用したウェアラブル機器を試作し,通信に関する基礎研究の課題を明確にするとともに,実用化の方向を示すことを目指す. 環境音は音声以外の音を指す.環境音を認識して聞き分ける技術は自律ロボット,製品検査,建物や構造物の劣化診断,機械の故障診断,高齢者の見守りや支援など,幅広い応用がある.既存の音声認識技術は,母音と子音の時系列データと単語や文字列の対応を推定するという特殊な技術であり,周波数成分とその時間変化が音声と大きく異なる環境音の認識に転用することが難しい.本研究では日常生活における様々な環境音を分析し,環境音の特徴量の抽出と認識アルゴリズムの開発を進める.
内容 人体通信を利用したウェアラブル機器を製作する.高周波発振回路,変調回路の制作,FM受信機ICを利用した受信機の製作,マイクロコンピュータのプログラミング等を行う.送受信特性など通信性能の基礎的な評価とともに,アプリケーションの機能評価と改良を進める.必要に応じて電磁界解析も行う. 身の回りで録音可能な様々な環境音を採取し,その音の特徴量を分析する.基本的には数10ms程度の時間毎の周波数分析を行い,それを時間的に並べたスペクトログラムを分析する.強い音が現れる頻度,出現間隔のばらつき,周波数成分,等の統計分析とともにスペクトログラムを二次元画像として扱う画像分析も行う.
場所(予定) 柏キャンパス環境棟2F 柏キャンパス環境棟2F
計画 4月~5月:人体通信に関する基礎的な理論の学習,文献調査 4月~5月:関連研究の文献調査.信号処理理論の学習.
6月~7月:人体通信を利用したウェアラブル機器の製作 6月~7月:音の採取と基本的な信号処理の演習.対象とする環境音の選定
9月~11月:送受信特性の測定およびアプリケーションプログラムの評価実験 9月~11月:実験と解析.
12月~1月:総合実験,研究のまとめ 11月~1月:総合評価,研究のまとめ
WEB http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/ http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

神保 泰彦 教授 テーマ一覧
テーマ 1.iPS分化誘導細胞による神経回路形成 2.ストレス環境により不整脈が誘起される機構の解明
狙い 様々な組織に分化する能力を持つ細胞を利用して治療を行う「再生医療」が注目を集めています.本研究では脳神経系の再生医療実現に向けて,人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経に分化誘導した細胞群を本来の生体由来組織の細胞群と人工環境下で結合させる試みを行います.両組織間で双方向の信号伝達が起こる条件を見出すことを目標に研究を進めます. 血液を体内に循環させるポンプである心臓は,自律神経系(交感・副交感)の活動によってその拍動リズムが制御されていますが,過剰な緊張状態が継続すると不整脈が発生することが知られています.本研究では1枚の基板上でネズミの心筋と交感神経細胞を共培養して心拍制御モデルシステムを構築,電気刺激によって交感神経活動亢進を誘導し,心拍リズムに対する影響を調べます.
内容 *2つの細胞培養チャンバとマイクロ電極を集積化した基板を製作します.
*この基板上でiPS由来神経細胞とネズミの脳から取り出したニューロン群を一緒に培養します.
*iPS由来神経細胞側で発生した活動がネズミの脳由来の細胞群に伝わるか,逆方向の信号伝搬は見られるかという観点から電気信号と細胞内Caイオン濃度変化の計測を行います.
*2つの細胞培養チャンバとマイクロ電極を集積化した基板を製作します.
*この基板上でネズミの交感神経細胞群と心筋を一緒に培養します.
*交感神経細胞群を電気刺激し,活動亢進状態(ストレス環境下で緊張が継続する状態)を誘導します.心筋の拍動リズムが乱れ,刺激を止めても初期状態に復帰しない条件を見出すことにより,不整脈発生機構の解明を目指します.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館11階1134実験室 本郷キャンパス工学部14号館11階1134実験室
計画 4月~5月:マイクロ加工技術と細胞培養操作を修得します. 4月~5月:マイクロ加工技術と細胞培養操作を修得します.
6月~7月:神経回路活動の計測,データ解析手法を修得します. 6月~7月:神経・心筋活動の計測,データ解析手法を修得します.
8月~12月:集積化電極基板上で共培養した細胞群の活動計測を行ないます. 8月~12月:集積化電極基板上で共培養した細胞群の電気刺激・活動計測を行ないます.
1月~2月:測定データをまとめ,プレゼンテーションの練習をします. 1月~2月:測定データをまとめ,プレゼンテーションの練習をします.
WEB http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/ http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

鈴木 宏正 教授 テーマ一覧
テーマ 1.産業用X線CTスキャナーの応用に関する研究 2.3次元スキャニングの応用に関する研究
狙い 産業用のX線CTスキャナーによる形状計測が普及し始めている。ここでは、X線CTスキャナーから出力される3次元ボリューム画像を利用した、機械設計・製造などのエンジニアリングのための新しいアプリケーションについて研究を行います。特に、ボリューム画像によって部品の欠陥や寸法を検査する画像解析の自動化や、ボリューム画像から部品を抽出するリバースエンジニアリングのためのセグメンテーションの高精度化・効率化について研究を行う。 3次元スキャニング技術が発達し、デジタルカメラや光学式スキャナーなどによって3次元情報が比較的容易に取得できるようになってきた。本研究では、
〇ハンドヘルド光学式スキャナー
〇3Dセンサー付きのスマートフォン
〇眼鏡型アイトラッカー
など持ち運べるスキャナーについて、その特性を活かしたアプリケーションを検討し、プロトタイプ作成によって評価します。
内容 〇部品検査の自動化に関する研究
X線CTの画像を用いた部品の検査は広く行われているが、作業者の目視によるところが多く、自動化が遅れている。検査の基本的な原理は、欠陥のない部品(ゴールデンパート)の画像との比較であるが、実際にはゴールデンパートは存在しない。本研究では、多数の部品の画像からゴールデンパートの画像を合成する手法について研究を行う。また3Dプリンタや複合材料などの、複雑な内部構造(マイクロストラクチャ)をもつ部品の検査技術についても考えます。
〇セグメンテーションに関する研究
また、セグメンテーションについては、本研究室で開発しているソフトウェアがあるので、新しい境界検出手法や、より効率の良い領域指定の方法などを開発して、ソフトウェアの拡張を行う。

具体的なテーマについては、下記のURLにしめしたPDFファイルを見て下さい。
なお、このプロジェクトは大竹研究室と連携して行います。
○3次元スキャナに関する調査
上述のような装置を使用して、その性能や特性について評価します。
○アプリケーションの創出
その評価に基づいて、適当な装置を選択し、特徴を活かしたアプリケーションを考えます。アプリケーションとしては、例えば、エンジニアリング分野の部品などの3次元計測や、デザイン向けの人体の3次元計測などを考えています。
○プロトタイプの実装と評価
このようなアプリケーションを実現するプロトタイプソフトを作成し、評価実験を行います。

具体的なテーマについては、下記のURLにしめしたPDFファイルを見て下さい。
なお、このプロジェクトは大竹研究室と連携して行います。
場所(予定) 本郷キャンパス・工学部14号館 本郷キャンパス・工学部14号館
計画 4月~5月:3次元画像処理、3次元モデリング とプログラミングの学習 4月~5月:3次元モデリングとプログラミングの学習
6月~7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション。 6月~7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション。
9月~12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション。 9月~12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション。
1月~2月:実データによる実験.論文執筆.最終プレゼンテーション。 1月~2月:実データによる実験.論文執筆.最終プレゼンテーション。
WEB 研究室 http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/
鈴木 https://sites.google.com/site/fdenghome/home
研究室 http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/
鈴木 https://sites.google.com/site/fdenghome/home
卒論 http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/suzuki2018.pdf 卒論 http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/suzuki2018.pdf

▲ 受入教員一覧にもどる

高橋 哲 教授 テーマ一覧
テーマ 1.局在光エネルギー制御による次世代ナノインプロセス光計測技術の開発 2.エバネッセント局在エネルギーによるナノ・マイクロマシニングに関する研究
狙い 光は,リモートセンシング性,非破壊性等の計測媒体として優れた特性を有していますが,光源波長に依存する回折限界のため,ナノメートルオーダで計測対象の情報を取得することは困難とされてきました.本研究では,従来の自由空間伝搬光に留まらず,近接場光,エバネッセント光,局在プラズモン共鳴といった回折限界に支配されない局在光エネルギーを積極的に適用することで,従来困難とされてきた回折限界を超越する新しい光学的超精密計測技術の開発を目指します. マイクロ光造型法は,光エネルギーの柔軟な制御性を利用した三次元マイクロ構造創製技術として,注目を集めています.本研究では,一般的な光(自由空間伝搬光)とは異なった特殊な局在性を有するエバネッセント光を利用した新しいナノ光造型法の開発を行います.露光エネルギーとして,エバネッセント光を適用することで,世界で最初の100nm形状分解能を有する積層型マイクロ三次元構造創製技術の確立を目指します.
内容 次世代半導体プロセスに代表されるような超微細加工技術の確立に不可欠な,新しいナノインプロセス計測技術の開発を目指します.具体的には,ナノメートルスケールの曲率半径を有する微細な金属プローブ先端において局在プラズモン共鳴を生成し,その局在光エネルギー分布を用いて,回折限界を大きく超越した数10ナノメートルスケール分解能のインプロセス計測技術を目指します.計算機シミュレータと基礎実験の両面から,新技術開発を目指します.(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は,高橋 takahashi@nanolab.t.u-tokyo.ac.jp まで連絡ください.) 光硬化性樹脂硬化に影響を及ぼす溶存酸素も考慮したFDTDシミュレータの開発を進め,面内制御エバネッセント光分布と硬化形状の関係を理論的に解析します.FDTDシミュレーターによる理論解析をベースに基礎実験を行い,新しい知見の創出を進め,新規機能性マイクロ構造創製の可能性について検討します.(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は,高橋 takahashi@nanolab.t.u-tokyo.ac.jp まで連絡ください.)
場所(予定) 駒場第2キャンパス 先端研 駒場第2キャンパス 先端研
計画 4月~7月:基礎光学ゼミ・先端光学ゼミによる,研究遂行上必要な基礎光学知識・関連最新光学知識の習得 4月~7月:基礎光学ゼミ・先端光学ゼミによる,研究遂行上必要な基礎光学知識・関連最新光学知識の習得
7月~8月:フーリエ光学結像シミュレータによる理論解析 7月~8月:RCWA/FDTDナノ電磁場解析シミュレータによる理論解析
9月~12月:実験装置の設計,構築 9月~12月:実験装置の改良設計・構築
1月~2月:実験,評価.とりまとめ.学会発表 1月~2月:実験,評価.とりまとめ.学会発表
WEB 関連研究の概要:
http://www.photon.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html
関連研究の概要:
http://www.photon.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html

▲ 受入教員一覧にもどる

高増 潔 教授 テーマ一覧
テーマ 1.自由曲面および非球面形状の測定方法の研究 2.パルス干渉計測を用いた三次元測定機の校正方法の研究
狙い  天体望遠鏡,半導体製造装置などに利用される,自由曲面ミラー,非球面ミラーおよびレンズの形状を,高精度(ナノメートル)で測定する新しい手法の開発を行います.この手法により,高精度なミラーおよびレンズの開発を支援し,半導体製造装置や天体望遠鏡などの性能が大きく向上することを目指します.  三次元測定機(Coordinate Measuring Machine)の新しい校正方法の研究を行っています.高精度で自由度の高い測定機を開発するためには,測定機の精度を評価し,誤差を補正および校正する方法の開発が必要です.この研究では,パルス干渉計測を利用した三次元測定機の誤差評価および校正を行います.
内容  まず,新しい手法の理論的な提案およびシミュレーションによる誤差評価を行います.つぎに,ナノメートル精度の光計測手法と高精度三次元テーブルを利用した実験装置の改良および予備実験を行います.最終的に,非球面形状を測定するための装置の基本的な設計仕様を決定するための,基礎的な検討を行います.  まず,三次元測定機のシステムの理解を行い,精度評価の予備実験を行います.つぎに,パルス干渉計測を用いた光計測手法により,三次元測定機の誤差評価を行う理論およびシステムの開発を行います.最終的に,パルス干渉計測により三次元測定機の新しい校正方法の確立を目指します.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館9階930号室 本郷キャンパス工学部14号館9階930号室
計画 4月~5月:理論的な測定方法およびシミュレーションプログラムの開発 4月~5月:測定システムの理解,予備実験
6月~7月:測定システムの改良,予備実験 6月~7月:誤差評価理論およびシステムの開発 
9月~12月:測定実験と誤差評価 9月~12月:測定実験と誤差評価
1月~2月:実験.評価.とりまとめ.  1月~2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB 研究室ホームページ:
http://www.nanolab.t.u-tokyo.ac.jp/
研究室ホームページ:
http://www.nanolab.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

高松 誠一 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.VR,AR技術のためのウェアラブルモーションキャプチャデバイス開発 2.スマートカーシート用電子テキスタイルセンサシステムに関する研究 
狙い 現在、AR,VR分野においては、臨場感のあるゲームや操縦シミュレーションを実現するために手や腕、足などさまざまな人間の動きを検知するモーションキャプチャーセンサデバイスが必要です。しかし、指などの関節や腕の動きは、通常のフレキシブル基板などが耐えられる数%の伸びではなく10-30%程度の非常に大きな伸びに耐えなければならないという大きな問題がありました。そのため、高い伸縮性を有するセンサや配線を研究開発が必要となっています。 現在、自動運転に向けて、人の運転状態をモニタリングするスマートカーシートの開発が求められています。特に、レベル4までの高度自動運転においては、危険時にドライバーの判断が求められるため、その認知状態をカメラだけでなくカーシートにより多重に検知することが求められています。ただし、カーシートは非常に柔軟なクッションと布から構成されており、座圧などを検知するセンサにも従来にない柔らかさと高感度差が求められます。この課題を解決するために、3次元プリンタ―等による3次元立体構造とMEMSセンサを融合したセンサ製造技術を開発します。
内容 本テーマでは、高い導電性とフレキシブル性を持つ有機導電性ポリマーを電極材料とし、伸縮性に優れたニット基板の上にパターニングしセンサを試作する技術を開発します。この技術をもとに、ニット上の柔らかいひずみセンサを用いたセンサグローブやセンサウェアを試作し、手の指や腕の動きを検知することを目指します。これらのデバイスの加工には、布用スクリーン印刷機、インクジェット装置、製織装置を必要とし、これら最先端設備を保有する産業技術総合研究所や福井県工業技術センターと共同で行います。(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は高松 seiichi-takamatsu@edu.k.u-tokyo.ac.jp までメール連絡下さい.) 本テーマでは、3Dプリンタ―などで作った繊維状基板の上へMEMSセンサチップや導電性ポリマーやポリフッ化ビニリデン(PVDF)など圧力センサ材料の印刷、実装を行う技術を開発し、カーシート状で人の健康状態、動きを検知する圧力センサ電子テキスタイルシステムを実現します。このとき、高い柔軟性を持つマイクロ構造の提案とその特性のモデリングを行います。さらに、新しい構造に適した製造プロセスの開発を行います。これらのデバイスの加工には、布用スクリーン印刷機、インクジェット装置、高精度実装装置を必要とし、これら最先端設備を保有する産業技術総合研究所やカーシートメーカーと共同で行います。(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は高松 seiichi-takamatsu@edu.k.u-tokyo.ac.jp までメール連絡下さい.) 
場所(予定) 柏キャンパス  柏キャンパス 
計画 4月~6月:有機エレクトロニクス、ウェアラブルデバイス等に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ  4月~6月:圧力センサ、MEMSセンサ等に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ 
6月~8月:設計ソフト・製造装置・評価装置等および製織機械や他の加工装置の使い方の修得  6月~8月:設計ソフト・製造装置・評価装置等および製織機械や他の加工装置の使い方の修得 
9月~12月:実験・得られた結果の検討  9月~12月:実験・得られた結果の検討 
1月~2月:実験.評価.とりまとめ.  1月~2月:実験.評価.とりまとめ. 
WEB http://www.hem.k.u-tokyo.ac.jp http://www.hem.k.u-tokyo.ac.jp

▲ 受入教員一覧にもどる

原 辰徳 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.IoT時代における製品サービスシステムの設計方法とデータ利活用に関する研究 2.社会展開を通じた観光プランニング技術とデータ利活用に関する研究
狙い  これからのものづくりでは、製品にサービスを載せて提供することが求められます。特に近年では、センサ技術と情報技術の発達により、製品の稼働状況・利用履歴、および製品使用者の行動データの大規模な収集が可能となりました。建設機械、複合機、空調設備の遠隔保守サービスなどは、こうしたデータを活かした典型的な現場サービスです。また近年では、Cyber Physical System (CPS)というコンセプトで、人々の日常生活や工場内に浸透してきています。本テーマでは、こうした潮流の中、従来の設計工学やシステム工学の手法を応用しながら、製品サービスシステムの設計方法とデータ利活用に関する基礎的研究を行います。さらに、それらの成果を既存のサービス用CADシステム上に実装し、利用可能とします。  情報技術の発達により双方向コミュニケーションが容易となったことで、消費者(コンシューマ)は多様な価値を生み出す共同生産者(プロシューマ)としての新たな役割を期待されるようになりました。観光サービスでは、旅行者の行動が中核となるとともに、個人旅行者は自身で観光プランの計画をも行います。本テーマでは、この観光プランニングを対話的に支援する手法に取り組みます。具体的には、研究室でこれまでに開発し社会展開を進めている Webサービス CT-Planner (http://ctplanner.jp/ctp5/)  を題材に考えます。これにより、個人旅行者の満足度を高めるとともに、それらのプランニングデータを収集・分析することで、観光事業者・地域自治体の次のアクションにつながる基盤を構築します。
内容  製造業製品を介したサービスを主な題材とし、問題設定、文献調査、事例分析とモデル化、評価手法の実装 、評価という構成により研究を進めます。このテーマにより、工業製品における設計開発の方法、サービスに関する工学的知識、プログラミング技術、および問題解決思考の習得を目指します。
 指導には教員1名があたり、民間企業との共同研究を含みます。新しいことに挑戦したい人をお待ちしています。
 観光情報サービスを題材とし、問題設定、文献調査、既存データの解析、支援アルゴリズムの実装、評価という構成により研究を進めます。このテーマにより、多変量解析、サービスに関する工学的知識、プログラミング技術、および問題解決思考の習得を目指します。
 指導には教員1名があたり、首都大学東京との共同研究、および社会実装に関する活動を含みます。新しいことに挑戦したい人をお待ちしています。
場所(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階 柏キャンパス総合研究棟5階
計画 4月~5月:問題設定、工業製品の設計方法の習得、サービスに関する一般知識の習得 4月~5月:問題設定、サービスに関する一般知識、対話型設計支援手法の習得
6月~7月:製品サービスシステム(PSS)の事例分析、およびモデル化 6月~7月:対話型の観光プラン設計支援システムを通じて得られる様々なデータの解析
9月~12月:製品サービスシステムの構造評価アルゴリズムの提案、ソフトウェアの実装 9月~12月:新しい対話的支援アルゴリズムの提案、ソフトウェアの実装
12月~2月:評価ととりまとめ 12月~2月:評価ととりまとめ
WEB http://haralab.race.u-tokyo.ac.jp/ http://haralab.race.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる

保坂 寛 教授 テーマ一覧
テーマ 1.ジャイロ発電機の研究 2.超音波自励振動発電機の研究
狙い 産業界の注目はIoTにあり,その最大の課題は電源です.解決手段として注目されているのが,環境中に遍在するエネルギを電力に変換するEnergy Harvestです.環境エネルギの中で圧倒的に密度が高いのが振動です.人や機械に米粒のような発電機を装着し,振動エネルギで無線通信するIoTデバイスの開発を目指します. 産業界の注目はIoTにあり,その最大の課題は電源です.解決手段として注目されているのが,環境中に遍在するエネルギを電力に変換するEnergy Harvestです.環境エネルギの中で圧倒的に密度が高いのが振動です.人や機械に米粒のような発電機を装着し,振動エネルギで無線通信するIoTデバイスの開発を目指します.
内容 自然界の振動は微小なため,電源とするには振幅の拡大が必要です.私たちは,ロボットや航空機用の高速ジャイロが,振動を数百倍に拡大するアクチュエータとなることを見出しました.これがジャイロ発電機です.本研究では運動力学と電子回路を基礎から最先端まで学び,それをもとに電気・機械系の最適制御を行い,拡大サイズのIoTデバイスを製作します. 振動発電は,周波数を高めることでも発電量が増大します.私たちは,環境中の低周波振動を超音波に変換する方法を見出しました.発振原理はバイオリンと同じで,自励振動を用います.構造的には,超音波モータを逆動作させた形になっています.本研究では運動力学と電子回路を基礎から最先端まで学び,それをもとに電気・機械系の最適制御を行い,拡大サイズのIoTデバイスを製作します.
場所(予定) 柏キャンパス 柏キャンパス
計画 4月~6月 機械力学および運動制御に関する専門書の学習.シミュレーション手法の習得 4月~6月 機械力学および運動制御に関する専門書の学習.シミュレーション手法の習得
7月~10月 マイコン,電子回路,機械工作法などの習得
7月~10月 マイコン,電子回路,機械工作法などの習得 7月〜8月 マイコンによるモータ制御の習得
11月~2月 発電機の製作,IoTへの応用 11月~2月 発電機の製作,IoTへの応用
WEB http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/project/thesis.html 新規テーマのため,なし

▲ 受入教員一覧にもどる

三村 秀和 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.不等間隔X線グレーティング素子作製のための2光束干渉露光光学系の設計と構築 2.X線用回転体ミラーのための3次元精密計測法の開発と作製プロセスの高精度化
狙い X線は波長が10nm以下の光です。X線を用いることで、生体細胞を含む多くの物質の構造、元素、化学状態分析が可能になります。X線を使用するためには、様々な種類の光学素子が必要となります。その中でも、波長の異なるX線を分離可能なグレーティング素子は、原子や分子の種類を見分けるのに必要になります。本研究室では、X線用のグレーティング作製技術の開発を行ってきました。グレーティング間隔は1μm程度であり、波長430nmのHe-Cdレーザーによる干渉露光により作製しています。
本テーマでは、これまで開発してきた露光光学系に改良を加え、干渉縞間隔を任意に変更可能な露光光学系の設計、構築を行い、露光実験、グレーティング作製までを行います。
「測定できないものは作れない。」 精密工学分野において、頻繁に使われる言葉である。特に、超精密加工分野においては、測定された形状データに基づき加工が行われるため、使用する測定器の測定精度が最終的な形状精度を決定する。本研究室では、X線をナノ集光可能な回転体ミラーの開発に取り組んでいる。作製された回転体ミラーは50nmレベル形状精度を確認しており、これまで大型放射光施設SPring-8、X線自由電子レーザー施設SACLAにおいて、世界で始めてミラーによる軟X線のナノ集光を実現した。
本テーマでは、回転体ミラーの寸法を高精度に測定するため光学的手法を用いる。シミュレーターを開発しその解析結果に基づき、回転体ミラーの3次元形状計測法を提案、確立する。最終的には、回転体ミラーの作製におけるマンドレル加工法、電鋳プロセス、形状計測プロセスを高精度化させる。
内容 本卒論研究では、前半では、干渉露光光学系を設計するための光学シミュレータを作成し、それに基づく光学系の構築を行います。後半では、実際に構築した光学系による露光実験を行い、シミュレーションとの比較し、改善を行い、実際にグレーティング作製を行います。本研究では、
・光学(特に、波動光学、フーリエ光学、X線光学)
・プログラミング
・機械制御
となります。本学問分野の関連項目を勉強しながら研究を進めます。大学院修士課程学生の研究テーマと連携して進めます。
実際に高強度レーザーを用いた光学系の構築、マイクロ構造の作製、評価などを行うので、様々な光学技術、ナノテクノロジーを研究を通して学ぶことができます。
本卒論研究の前半では、ミラーの寸法に着目した高精度3次元計測システムを開発し、その方法を構築し、測定精度を評価します。そして、それに基づき加工や電鋳プロセスの高精度化を行います。本研究に必要な知識は
・機械要素、機械制御
・プログラミング
・精密計測
・光学
となります。本学問分野の関連項目を勉強しながら研究を進めます。大学院博士課程学生の研究テーマと連携して進めます。本研究を通じて、極限の精度を目指したものづくりとを学ぶことができます。
場所(予定) 工学部14号館 工学部14号館
計画 4月、5月:シミュレータの構築 4月、5月:計測法の検討とシミュレータの開発
6月、7月:露光光学系の検討 6月、7月:計測法の実証
8月~12月:露光光学系の構築と実証実験 8月~12月:作製プロセスの高度化への応用
1月~2月:放射光学会発表、卒論まとめ   3月:精密工学会発表 1月~2月:放射光学会発表、卒論まとめ   3月:精密工学会発表
WEB http://www.edm.t.u-tokyo.ac.jp/7MimuraGr/MimuraGr.html
下記はX線ミラーに関するプレスリリース (わかりやすく書かれています。)
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2015/150827/
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2014/2014050801.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2014/2014021701.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2012/12121701.html
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2009/091123

▲ 受入教員一覧にもどる

森田 剛 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.歩行アシストロボティックス 2.電歪現象の基礎方程式導出に関する研究
狙い  高齢者の転倒による骨折は寝たきりの状態に直結することが多く、大きな社会問題となっています。このような転倒防止を未然に防ぐために、小型ハイパワーの新原理圧電アクチュエータの開発とそのシステム構築を研究しています。このような歩行アシストシステムを評価するためには、歩行動作そのものの理解が不可欠であり、モーションキャプチャや分散型MEMSセンサからの信号をAI解析し、高齢者歩行の矯正方法を確立することを目指します。  電気機械エネルギー変換する機能性材料として、柔軟で大変位が得られるポリマー材料が、人工筋肉デバイスや次世代超音波送受信デバイス応用に向けて活発に研究されています。ポリマー材料は圧電効果と異なり、強い非線形性を持つ電歪効果であり、基礎方程式の確立が未だになされていません。そこで、本研究では、圧電方程式の導出法を出発点として、電歪効果を定量的に評価、比較検討する概念を確立し、当該研究分野の研究推進に貢献します。
内容  各年齢層の歩行状態をモーションキャプチャや分散型MEMSセンサから時系列データとして計測を行います。これらの計測結果をAI解析して特徴量を抽出し、年齢と歩行状態の相関関係を導出します。この知見をもとに、パッシブな歩行アシストシステムや新規アクチュエータによるシステムの装着による効果を定量的に評価することを実現します。研究指導には教員1名+研究員1名、大学院生1名があたます。教員を含めて先輩・後輩が自由に討論し合える環境です。  圧電現象は、2つの線形方程式によって電界、電束密度、ひずみ、応力が結びつけられ、圧電定数や電気機械結合係数が評価指標となります。本研究では、非線形となる電歪現象を表現する基礎方程式を確立して、これを実験的に検証します。この研究によって電歪材料を統一的に評価できるようにすることで次世代デバイス研究の基礎構築を目指します。研究指導には教員1名+大学院生1名があたります 本研究はフランスINSAとの共同研究となる予定です。
場所(予定) 柏キャンパス環境棟2F265号室 柏キャンパス環境棟2F265号室
計画 4月~6月:AI解析に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ 4月~6月:圧電材料・等価回路モデルに関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ
6月~8月:実験装置・測定装置の使い方の修得 6月~8月:実験装置・測定装置の使い方の修得
9月~12月:実験・得られた結果の検討 9月~12月:実験・得られた結果の検討
1月~2月:実験.評価.とりまとめ. 1月~2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp

▲ 受入教員一覧にもどる

山下 淳 准教授 テーマ一覧
テーマ 1. 多視点オーロラ映像の3次元画像処理 2. 移動ロボットによる/移動ロボットのための極限画像処理・センサ情報処理
狙い  本研究では,複数地点に設置した全天撮影ロボットを用いて,オーロラの全天3次元形状・位置を高精度に計測する手法を確立することを目指します.
 オーロラに関する物理量は古い統計が多く,最新の計測技術を使った,3次元形状・位置(高度)の系統的な時間空間変化の測定と,それに基づく分析が望まれています.これまでのオーロラステレオ観測,カメラ間の位置姿勢関係の同定精度が十分でなかったため,超高精度な3次元計測結果を得ることが困難でした.加えて,オーロラは半透明であるためカメラでの観測が極めて難しく,全天の広視野映像撮影の場合には画像の歪みの影響で正確な計測が更に困難となります.
 そこで本研究では,上記の課題を解決し,超広視野・超高精度の3次元オーロラステレオ観測を実現することを目的とします.
 研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.

研究室見学連絡先(山下メールアドレス):
yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
 本研究では,移動ロボットによる/移動ロボットのための極限画像処理・センサ情報処理に取り組みます.
 倒壊した建物や炭鉱など,直接人が足を踏み入れて状況を確認することが難しい危険な場所では,最初に移動ロボットを用いて状況確認を行うことが重要です.本研究では,カメラ・レーザセンサ・音響センサなどを搭載した移動ロボットが移動しながら,ロボット周囲の3次元環境センシングを行う手法を構築することを目的とします.また,取得画像や3次元計測結果をヒューマンオペレータに提示することにより,直感的にロボットの遠隔操作ができるシステムの開発を行います.最終的には,開発したロボットシステムを用いて,実地フィールドで実機検証実験を行うことを目指します.
 研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.

研究室見学連絡先(山下メールアドレス):
yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
内容  最新のロボット・画像処理・コンピュータビジョン技術を用いることで,以下の内容にチャレンジします.
  (1) 極寒地であるアラスカでオーロラ映像の自動連続撮影が可能な高信頼全天撮影ロボットの開発
  (2) 視野が広い半面で歪みが大きい全天撮影カメラの内部パラメータ(レンズの歪み特性や焦点距離など)および外部パラメータ(カメラの設置位置と設置姿勢)の高精度同定手法の構築
  (3) 3次元立体視可能なオーロラのステレオ映像の自動生成手法の構築
  (4) ステレオ映像解析によるオーロラの3次元形状変化の解析手法の構築
  (5) 3 台以上のカメラを利用したオーロラ高精度3次元ステレオ計測手法の構築

 これまでの研究により基礎が完成した(1)~(4)をベースにして,2018年度は(5)を中心に取り組む予定です.画像処理やコンピュータビジョンの技術を用いて,オーロラステレオ映像の解析手法を新規に構築します.まず過去4年間に本テーマの従事学生2名が米国アラスカ州フェアバンクスで撮影したオーロラ映像の解析を行います.次に,毎年アラスカで実施する多視点でのオーロラ映像の観測実験に参加し,そのときに自分自身で撮影した映像を解析するための3次元画像処理手法を構築し,その成果をもとに論文を執筆します.
 指導には,教員と大学院生があたります.本研究は理学部教員との共同研究です.画像処理に興味がある方,工学的な成果に加えて理学的な成果も求めたい方,研究成果を学会等でアピールしたい方,実際にオーロラを観測をしたい方にお勧めのテーマです.
 ロボットとカメラ,レーザセンサなどを組み合わせて,周囲環境をセンシング可能なロボットシステムを構築します.構築したロボットシステムを用いて,以下の内容にチャレンジします.
  (1) 全天球カメラを用いた超広視野・超高精度センシング
  (2) 画像・音響信号のマルチモーダル信号処理による検査
  (3) RGB-Dセンサを用いた環境認識
  (4) レーザセンサを用いた3次元地図生成
  (5) 複数カメラを用いた別視点映像生成
  (6) カメラ映像の視野明瞭化
  (7) モーションキャプチャを用いたヒト動作のリアルタイムセンシング

 研究室では,飛行ロボット(ドローン),水陸両用ロボット,車輪型移動ロボット,2足歩行ロボット,腕型マニピュレータなどの様々なロボット,カメラ,RGB-Dセンサ,レーザセンサ,モーションキャプチャ,3次元スキャナなどの様々なセンサを有しています.目的に応じて,ロボットとセンサを選択し,新規なセンサ情報処理手法を新規に構築します.
 指導には,教員と大学院生があたります.本研究はImPACT「タフ・ロボティクス・チャレンジ」プロジェクトや民間企業との共同研究に関する内容を含みます.センサ情報処理やロボットの知能化に興味がある方,研究成果を学会等でアピールしたい方,研究成果を直接社会に還元したい方にお勧めのテーマです.
場所(予定) 本郷工学部14号館822号室または826号室(データ解析)
科学技術館(オーロラ3D映像上映)
米国アラスカ州フェアバンクス(オーロラ撮影ロボット,毎年11月にオーロラ観測実験を実施)
本郷工学部14号館822号室または826号室または1022号室(手法の構築,基礎実験)
実地フィールド(実地実験)
計画 4月~5月:問題設定,関連研究の調査・理解,カメラの結像モデル・3次元計測の理解 4月~5月:問題設定,関連研究の調査・理解,センシング手法の理解
6月~7月:撮影ロボットの開発,画像処理アルゴリズムの実装と基礎実験 6月~7月:手法の設計,ロボットシステムの実装と基礎実験
9月~11月:ステレオ計測手法の設計,画像処理プログラムの再実装,改良 9月~11月:プログラムの再実装,改良
12月~2月:実験および評価,論文作成,学会発表 12月~2月:実験および評価,論文作成,学会発表
WEB 研究室ホームページ
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/
研究室ホームページ
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/
テーマ一覧
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2018.html
テーマ一覧
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2018.html
東京大学工学部のプレスリリース
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_20161111112605522225893076.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_20170619132100782982448206.html

▲ 受入教員一覧にもどる

山本 晃生 教授 テーマ一覧
テーマ 1.触覚提示技術を活用した遠隔操作インタフェース 2.ソフトロボティクスのためのアクチュエータ・センサ研究
狙い  触覚への情報提示技術は,より直感的でリアルな情報伝達につながるものとして高い期待を集めています.これまでに様々な触覚情報提示技術が研究されてきていますが,依然として多くの課題が残されています.本研究プロジェクトでは,人の触知覚特性に基づく新たな触覚提示技術を提案し,それを遠隔操作システムに適用することで,操作性に優れたロボット遠隔操作システム等の実現をめざします.  より高機能なロボットを実現するためには,生体の筋肉同様に柔らかく高い発生力を持ったアクチュエータや,皮膚のような高機能センサが不可欠です.本研究プロジェクトでは,そのような高機能のソフトアクチュエータ・センサの実現をめざし,柔軟な誘電体材料を活用し電場により駆動されるアクチュエータ・センサの研究を行います.
内容  ビジョンシステムや力測定装置などを用いて,人の触知覚特性を工学的見地から明らかとし,その測定結果に基づき新しい提示技術あるいは提示デバイスを開発します.研究実施に当たって必要とされる知識・技術は,
  • (触力覚に関わる)生理学の基礎
  • 画像処理
  • 力測定
  • 統計データ処理
  • 機構の設計製作と制御
などです.必要に応じて,これらの事項を学習しながら,研究を進めます.
 アクチュエータ・センサの研究では,電気と機械の両面の知識が必要とされます.また,様々な力発生原理に関する物理的な理解が不可欠です.研究実施にあたって具体的に必要となる知識・技術としては,
  • 電磁力/静電力等に関する基礎・応用理論
  • アクチュエータ・センサの性能計測・理論解析
  • 機構,電気・電子回路の設計製作技術
  • 制御工学
などが挙げられます.必要に応じて,これらの事項を学習しながら,研究を進めます.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館6F 630号室 本郷キャンパス工学部14号館6F 630号室
計画 4月~6月:関連研究の調査ならびに測定機器等の利用技術習得  4月~6月:関連研究の調査ならびに測定機器等の利用技術習得
7月~9月:ヒトの触知覚特性の測定・評価(含:測定システムの構築)  7月~9月:基礎解析,簡易プロトタイプの試作と性能評価
10月~12月:評価結果に基づくデバイスの設計・製作  10月~12月:基礎評価結果に基づくアクチュエータの設計・製作
1月~2月:実験.評価.とりまとめ.  1月~2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB http://am.t.u-tokyo.ac.jp/ http://am.t.u-tokyo.ac.jp/

▲ 受入教員一覧にもどる