2015年度 工学部精密工学科 卒業論文テーマ

注意事項

受入教員一覧


受入教員別テーマ一覧

淺間 一 教授 テーマ一覧
テーマ 1. ヒトの身体モデルに基づくリハビリ支援手法の開発 2. 運動主体感に基づく能動的ヒューマンインタフェースの開発
狙い  高齢者は,身体的な衰えから,起立動作が困難になることが知られています.また,近年,膝関節症などの疾病も問題となっています.そこで,ヒトの下肢の筋骨格系のモデルを構築すると共に,それに基づくリハビリ支援手法を構築します.
 研究室見学は山下研と合同で行います.研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.
  研究室見学連絡先(山下メールアドレス): yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
 人が自分の意志で何かを能動的に動かそうとする際に感じる自分で動かしている感覚を運動主体感と呼びます.ロボットなどの人工物を遠隔操作する際,時間遅れが大きくなると,運動主体感が減少し,操作における認知機能や操作性が低下することが知られています.その特性を実験によって明らかにするとともに,その知見に基づいたヒューマンインタフェースの提案を行います.
 研究室見学は山下研と合同で行います.研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.
  研究室見学連絡先(山下メールアドレス): yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
内容  東京大学医学部/旭川医科大学などとの共同研究により,ヒトの下肢の筋骨格系の精密なモデルを構築すると共に,コンピュータ上にシミュレータを構築します.身体的属性変化がどのような動作や負荷における問題を発生するかを分析しながら,それを予防,あるいはリハビリするために,いかなる手段が考えられるかを検討します.  慶應義塾大学医学部/杏林大学医学部などとの共同研究により,運動主体感の特性を,仮想環境を用いた認知実験によって明らかにします.その知見に基づき,インターネットや無線LANなど,通信系を介してロボットを遠隔操作する際の,使いやすいインタフェースを設計・構築し,その有効性を実験によって検証します.
 具体的には,音や触覚などの刺激を人に与えることにより意志作用感がどのように変化するのかを調査し,その知見に基づいた新規なインタフェースを提案することを目指します.
場所(予定) 本郷工学部14号館821号室もしくは1022号室 本郷工学部14号館821号室もしくは1022号室
計画 4〜5月:関連研究調査 4〜5月:関連研究調査
6〜7月:下肢の筋骨格系のモデル化手法の検討 6〜7月:意志作用感の特性を明らかにするための認知実験,分析
9〜11月:筋骨格モデルの構築 9〜11月:ヒューマンインタフェース設計・構築
12〜2月:実験および評価,論文作成 12〜2月:実験および評価,論文作成
WEB 研究室ホームページ http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/asamalab/
テーマ一覧  http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2015.html

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伊藤寿浩 教授 テーマ一覧
テーマ 1.動物健康モニタリングシステムに関する研究 2.テキスタイルデバイスに関する研究
狙い インフルエンザなど人獣共通感染症が代表例ですが、畜産動物や伴侶動物の健康は、公衆衛生等の我々を取り巻く環境の健全性と密接に関係しています。本研究では、例えば牛の胃の状態を長期に連続モニタリングするための無線センサシステムに関する研究を、動物衛生研究所などと共同して行います。 生活環境や労働環境、インフラなどを見守るために、点ではなく、面で情報がとれるような大面積で柔らかい布状・シート状のセンシングデバイスが期待されています。本研究では、Tシャツ型のウェラブルデバイスなども視野に、”糸”や”リボン”を機能化し、それを”織って”集積化するテキスタイルデバイス製造技術とその応用(例えば人の健康モニタリングやインフラ健全性モニタリング)に関する研究を行います。
内容 マイクロマシニング技術を使った長期間連続使用できるpHセンサと、それを搭載した無線ルーメン(牛の第一胃)センサ端末の開発、あるいは無線センサ端末を用いた牛の胃運動の解析に関する研究などを動物衛生研究所や産業技術総合研究所と共同して行います。また北海道などにある共同研究機関で、試作したセンサを使ったフィールド実験を実施したいと考えています。(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は伊藤 toshihiro-itoh@aist.go.jp までメール連絡下さい.)  糸のナノ・マイクロマシニング技術や、リボン状基材への極薄・極小N/MEMSの実装・集積化技術、それらを大面積テキスタイル化する技術などについて研究し、ウェアラブルデバイス等を試作します。研究は、産業技術総合研究所や福井県工業技術センターと共同で行います。(テーマ内容についてより詳細を知りたい方は伊藤 toshihiro-itoh@aist.go.jp までメール連絡下さい.)
場所(予定) 柏キャンパス 柏キャンパス
計画 4〜5月:無線センサ端末やその動物応用に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ 4〜6月:N/MEMSやウェアラブルデバイス等に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ
6〜8月:無線センサシステムやMEMS製造装置・評価装置等の使い方の修得 6〜8月:MEMS設計ソフト・製造装置・評価装置等および自動織機や他の加工装置の使い方の修得
9〜12月:実験・得られた結果の検討 9〜12月:実験・得られた結果の検討
1〜2月:実験.評価.とりまとめ. 1〜2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB 建設中 建設中

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梅田 靖 教授 テーマ一覧
テーマ 1.製品ライフサイクル設計方法論に関する研究 2.概念設計支援に関する研究
狙い  21世紀は、地球の持続可能性実現に貢献するものづくり、すなわち、持続可能なものづくりを目指さなければならない。持続可能なものづくりの要件の一つは、製品の一生(ライフサイクル)を見える化し、設計、評価、実装、マネジメントすることである。その中でも、本研究は、製品ライフサイクルの設計を支援する計算機環境を構築することを目的とする。具体的には、製品とそのライフサイクルを計算機上でモデル化し、設計者の設計作業を支援し、シミュレーションにより評価するというサイクルを実現することを目指す。複数世代の複写機の設計を例題として予定している。  設計プロセスの上流段階において、様々なアイディアを導出し、それを評価することは、新しい製品、魅力ある製品を設計するためには最も重要である。近年、製品の挙動を計算機上でシミュレーションしながら基本メカニズムの設計を支援するModel Based Design (MBD)が産業界で流行しつつある。本研究は、このMBDを概念設計段階で活用できるように、感性、機能などを表現できるように拡張することにより、概念設計支援システムを構築する。
内容  この研究テーマでは、これまで当研究室で開発してきたライフサイクル設計支援システムをベースにその拡張をはかる。具体的には、複数世代製品を対象に、その循環バランスを評価しながら、ライフサイクルを設計するための方法論を提案し、計算機上で実装する。複数製品ライフサイクルのモデリング、設計手順の定式化がポイントとなる。
 このテーマにより、ものづくりとの関係における持続可能性問題に対するものの見方、論理的思考力、プログラミング能力の獲得が期待される。
 教員1名が指導する。
 この研究テーマでは、製品の構造と動特性をモデル化し、挙動をシミュレーションする市販のMBDソフトウェアを利用する。ここに、機能を表現したり、感性のモデルと接続できるような拡張を行うことにより、概念設計支援システムを構築する。また、具体的な製品について本システムを用いて設計のケーススタディを行う。
 このテーマにより、設計に対するものの見方、機械のモデル化能力、論理的思考力、プログラミング能力の獲得が期待される。
 教員1名が指導し、企業や他研究室と共同研究を行う。
場所(予定) 本郷工学部14号館1034号室 本郷工学部14号館1034号室
計画 4〜6月:プログラミング講座、研究テーマの理解、LC設計支援システムの修得、既存研究調査
     達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
4〜6月;プログラミング講座、研究テーマの理解、MBDシステムの修得、既存研究調査
     達成目標:問題設定と解決方針の明確な記述
9〜11月:机上シミュレーション、方法論の作成、プログラミング
     達成目標:システムのデモンストレーション
9〜11月:データ収集、モデル構築、システム作成
     達成目標:設計支援システムの一応の完成
12月:実行例の作成、システムの修正
     達成目標:実行例のデモンストレーション
12月:ケーススタディの実施、システムの修正
     達成目標:ケーススタディのデモンストレーション
1〜2月:最終修正、論文執筆、最終プレゼンテーション
     達成目標:学会発表
1〜2月:最終修正、論文執筆、最終プレゼンテーション
     達成目標:学会発表
WEB http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/

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太田 順 教授 テーマ一覧
テーマ 1.群知能ロボット・マルチエージェントによる協調作業 2.センサを用いた知的処理と人間の支援
狙い 生物は互いに様々な形で協力しあいながら日々の仕事をこなしている.複雑な仕事を時には協調して対処し,時には互いの仕事を邪魔しないよう分担している.本研究室では,このような柔軟な協調のメカニズムをロボット等のエージェント群によって実現することを目指している.群知能ロボット,マルチエージェント群による協調作業実現法を提案し,シミュレーションまたは実機実装を目指す.(テーマ内容についてより詳細を知りたい人は太田までメール下さい.本郷で説明することも可能です.) センサ等を用いて知的処理を行い,人間を支援する方法論をさぐる.本年度は,恒常環境における画像処理の高度化や人間を支援する介護機器に開発等,適切なアプリケーションを想定した上での計測,認識,支援を行うシステム実装を目指す.(テーマ内容についてより詳細を知りたい人は太田までメール下さい.本郷で説明することも可能です.)
内容 当該テーマは,問題設定,アルゴリズムの概念設計,アルゴリズムの実装,シミュレーション,実機実験,評価,という構成により研究を進める.このテーマの実現により,人工知能技術,プログラミング技術,実機実装技術,問題解決手法の獲得を目指す.指導には教員1名,および学生1名があたる. 具体的な作業対象の選定,情報取得装置の準備,計測アルゴリズムの構築,計測と評価,その結果に基づくアルゴリズムの改良,再実験,というプロセスを踏む.このテーマの実現により,プログラミング技術,センサ処理技術,問題解決手法の獲得を目指す.指導には教員1名,およびスタッフまたは学生1名があたる.
場所(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階535A号室(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階534A号室(予定)
計画 4〜5月:問題設定およびプログラミング環境の理解,アルゴリズムの提案. 4〜5月:問題設定.システム構成.計測および認識手法に関する理解.
6〜7月:提案アルゴリズムの実装.計算機,実機による評価. 6〜7月:システムの実装と基礎実験.データ集計.
9〜12月:問題点の抽出と新たなアルゴリズム開発,実装. 9〜12月:プログラムの再実装.議論.
1〜2月:追加シミュレーション・実験,評価,とりまとめ. 1〜2月:システムの再構成.実験.まとめ.
WEB 関連している研究の動画とpdf 関連している研究の動画とpdf
http://www.race.u-tokyo.ac.jp/otalab/research/intro14/movie/individual/ohashi.wmv http://www.race.u-tokyo.ac.jp/otalab/research/intro14/movie/individual/tsujimoto.wmv
http://www.race.u-tokyo.ac.jp/otalab/research/intro13/movie/individual/Kaminishi_lab_2013_.wmv http://www.race.u-tokyo.ac.jp/otalab/research/intro14/movie/individual/huangZF.wmv

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大竹 豊 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.3次元形状スキャンを利用した製造支援に関する研究 2.X線CT装置による形状スキャンの高度化に関する研究
狙い  3Dスキャン技術の高精度化に伴い、その技術を精密なものづくりで活用するニーズが高まっています。当研究室では、そのニーズに応えるためのスキャンデータ処理技術として、アルゴリズム開発やソフトウェアのプロトタイピングを行っています。特に、製造された現物形状をスキャンデータ上で把握・解析し、その結果の製造工程へのフィードバックを研究しています。
 本テーマでは、鋳造やプレスによる製造品の寸法精度向上を目指し、それを実現するための金型補正技術の研究を行います。具体的には、製造品を高精度3Dスキャナで計測し、狙い寸法との差分を逆換算して金型形状を補正します。
X線CTは医療分野で広く用いられていますが、「産業用X線CT」という装置も存在し、ものづくり支援で活躍しています。昔から内部欠陥(亀裂や鋳造巣)の検査ではよく使われており、加えて近年では装置性能の向上により物体の形状を精度よくスキャンすることにも利用されつつあります。X線の透過によるスキャンにより、外側から見えない部分や、鉄とアルミなどの異なる材質の空間的な配置を画像化することが可能です。一方で現状では、鉄などの重金属をスキャンした際には、X線の透過量が不十分であるため、鮮明な画像を得ることができずに画像から形状を精度良く自動で計算することは難しい状況であり、解決が強く望まれています。
 本テーマでは、CT画像が鮮明に得られることができないケースでも精度よく形状を抽出することができるシステムの開発を目指します。具体的には、当研究室で以前に開発したアルゴリズムを拡張し、ユーザとの対話形式で半自動的な形状抽出が可能なアルゴリズム開発を目指します。
内容  現状では鋳造における単純形状の金型補正はうまくいっており、来年度は複雑形状への対応やプレス等のほかの製造法への拡張を行います。現在研究を行っている大学院生と一緒に研究をすすめてもらいます。メインの内容はデータ処理のためのアルゴリズム開発ですが、必要に応じてスキャニングも行ってもらいます。
 研究を進める上で必要となるツール(幾何学、スキャンデータ処理、プログラミング)は、少人数への講義+課題形式にて習得できます。
なお、このプロジェクトは鈴木研究室と連携して行います。
  当研究室で開発してきたアルゴリズムとソースコードをベースにして研究開発を行います。ユーザとの対話的な操作を実現するためのGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)のプロトタイプ構築も行っていきます。また、必要に応じて鈴木研究室のCT装置を利用して、CTスキャンデータの取得も行ってもらいます。
 研究を進める上で必要となるツール(幾何学、画像処理、プログラミング)は、少人数への講義+課題形式にて習得できます。
 なお、このプロジェクトは鈴木研究室と連携して行います。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館 本郷キャンパス工学部14号館
計画 4〜5月:プログラミングとスキャンデータ処理の基礎を学習. 4〜5月:プログラミングと画像処理の基礎の学習.
6〜7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション. 6〜7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション.
9〜12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション. 9〜12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション.
1〜2月:実験.論文執筆.最終プレゼンテーション. 3月:希望により精密工学会で発表 1〜2月:実験.論文執筆.最終プレゼンテーション. 3月:希望により精密工学会で発表
WEB 研究室のHP:http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/ 研究室のHP:http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/
卒論テーマ詳細: http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/ohtake2015.pdf 卒論テーマ詳細: http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/ohtake2015.pdf

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国枝 正典 教授 テーマ一覧
テーマ 1.透明体電極を用いた放電加工現象の観察 2.電解加工のマルチフィジックスシミュレーション
狙い  導電性があり透明なSiC単結晶を電極に用いて、放電加工現象を直接観察する。特に、極間電圧、放電電流波形と、高速度ビデオカメラで撮影した加工現象との相関を調べる。これによって、加工に寄与する良い放電と、加工不安定につながる悪い放電を、電圧・電流波形から識別できる方法を見出し、放電加工特性の向上を目的とした適応制御システムを開発する。  電解加工が世界的に見直されている。これは加工速度が大きく、加工変質層が生じず、工具電極消耗がなく、仕上面粗さが良い加工を、工作物の硬さに依らず行えるからである。しかし、極間で生じる電解生成物、気泡、ジュール熱が加工精度を低下させる。また、六価クロムなどの電解液処理が応用分野の拡大を妨げている。そこで、熱流体、静電界、電気化学を組み合わせたマルチフィジックスシミュレーションを開発し、並行して開発を進めている高性能電解加工機と組み合わせることによって、次世代型電解加工システムを実現する。
内容  従来、放電が生じたときの放電電圧の降下速度や、放電電流の立上り速度が、加工速度や加工安定性と相関があることが指摘されてきた。また、放電中の電圧・電流波形に高周波成分が重畳されていることが、良い加工状態であると言われてきた。しかし、それらが実際の放電のどの様な物理現象に起因するものかは解明されていなかった。そこで、透明体電極を通した加工間隙の高速度カメラ撮影により、放電現象と電圧・電流波形との関係を明らかにする。瞬間を捉えるための実験装置の操作、電気回路、電磁界、熱流体解析などの知識を用いる。  透明体電極を用いて加工間隙中の電解液流れを観察し、電解生成物とガスの発生が加工現象に及ぼす影響を調べる。また、加工間隙でのジュール発熱による電解液の温度上昇を測定する。一方、熱流体、静電界、電気化学を組み合わせた加工形状シミュレーションを行う。これによって、目的とする加工形状を得るための工具電極形状、電解液の供給方法、工具電極の送り制御を最適化するためのシミュレーションツールを開発する。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館 本郷キャンパス工学部14号館
計画 4〜5月:加工現象を観察するための実験装置、電気回路の製作 4〜6月:透明体電極を用いて観察した加工間隙と、工作物除去量との関係の調査
6〜10月:放電加工現象の直接観察結果と、極間電圧・放電電流波形との相関の調査、中間発表 7〜10月:電解液の温度上昇の測定と熱流体解析、中間発表
11〜12月:加工に寄与する良い放電と、悪い放電を電圧・電流波形から識別する方法の開発 11〜12月:工具電極形状を求めるためのマルチフィジックスを用いた逆問題解法の開発
1〜2月:補足実験、論文執筆と最終プレゼンテーション 1〜2月:補足実験、論文執筆と最終プレゼンテーション
WEB http://www.edm.t.u-tokyo.ac.jp/

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小谷 潔 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.脳神経系ネットワークにおける集団ダイナミクスと機能の数理 2.在宅用超音波診断システムの提案と生活習慣病予防支援
狙い 近年の生物に関する計測技術・解析技術の進歩に伴い,生物は私たちの想像をはるかに超える精巧さ,精密さで必要な機能を実現していることが明らかになりつつあります.一方で,その動作原理をひも解くには,数学・物理学における最新の知見が必要であり,また時として新たに理論を発展させる必要があります.本研究では学際的なアプローチおよび共同研究を通して,脳神経細胞集団の動作原理に迫ります.内容に関しましては気軽に小谷までメール(kotani@neuron.t.u-tokyo.ac.jp)などでご連絡ください 生活習慣病による動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な発作の原因となることが知られております.そのような発作を未然に防ぐためには”現場”である生活の中で簡便に投薬効果の評価や経過の観察を行う必要がありますが,そのような技術の成熟は遅れているのが現状です.本研究では,在宅で使用可能なサイズかつ知的な動作が可能な超音波自動診断装置を開発し,簡便に心臓や血管特性を計測・評価するシステムを構築します.内容に関しましては気軽に小谷までメール(kotani@neuron.t.u-tokyo.ac.jp)などでご連絡ください.
内容 神経細胞は複雑な集団リズム(ガンマ波,シータ波など)を用いて情報処理を行っており,疾患などによってこれらのリズムが変調すると,個体としての機能の低下につながります.そこで本研究では,神経細胞の活動について,本研究室で開発してきた神経細胞モデルおよび非線形非平衡系における理論を発展させ,個々の細胞と集団での振る舞いの関係を数理的に記述します.理論解析の知見を記憶・認知タスク時のマルチスケールでの脳計測実験に適用し,機能低下の予兆検出や機能補助技術への応用を果たします. 在宅で「体重計のように」簡便に使用できる超音波診断システムを開発します.特に,在宅での使用に必須となる自動での校正手法(出力値と計測機器・測定物の関係を決定して測定精度を向上させる手法)と計測部位の自動探索手法を提案します.診断システムの有効性をファントム(生体を模した試料)の計測およびヒトの血管の自動測定によって検証します.さらに,生活環境下で取得された膨大なデータに対してモード分解およびモデリング技術を用いて,新しい生活習慣病指標の提案を行います.
場所(予定) 駒場IIキャンパス先端研 駒場IIキャンパス先端研
計画 4〜5月:シミュレーション手法の理解,数理システムの理解,先行研究の理解,文献調査
6〜7月:数理解析の理解,習得,関連実験のデザイン
9〜12月:実験,数理解析,シミュレーション,議論
1〜2月:評価,考察,まとめ.
4〜5月:先行研究の理解,文献調査
6〜7月:信号処理の理解,システム構築
9〜12月:ソフトウェア構築,実験,数理解析,議論
1〜2月:評価,考察,まとめ.
WEB 本テーマに関する補足資料::http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/kotani/H27_1.pdf
ホームページ:http://neuron.k.u-tokyo.ac.jp/?Research
本テーマに関する補足資料::http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/kotani/H27_2.pdf
ホームページ:http://neuron.k.u-tokyo.ac.jp/?Research

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小林 英津子 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.小型の手術マニピュレータに関する研究 2.内視鏡画像誘導手術支援に関する研究
狙い 現在、手術ロボットとしてはDa Vinciが製品化されており、今後も発展することが予測される。しかし、現在の手術ロボットの方向性としては、多機能であるがその分システムが複雑、高価との問題がある。また、医師もそこまで複雑な手術ロボットは必ずしも必要ない可能性がある。そこで本研究では、小型・簡便な手術マニピュレータを開発することを目的とする。 内視鏡画像誘導下手術において、患部や血管等の重要組織部位の術前・術中画像によるナビゲーションは安全な治療実現のために重要な技術である。本研究では内視鏡下手術において、術前および術中生体計測情報を統合し、安全・有効な治療支援を行うことを目的とする。
内容 本研究では、既存の術具を3自由度に動かすマニピュレータを開発する。開発の際は、臨床の医師の意見を反映させながら、機構の選定、可動範囲の設計、滅菌性等の検討を行いながら開発を行う。研究室での十分な評価実験を行った後、動物実験等での評価を行う。 本研究では、内視鏡下大腸外科治療を対象とする。画像処理技術を用い、内視鏡画像から術中の患部位置・性状情報を取得する。さらに、X線CT等の高精細三次元画像情報と統合することにより、深部血管位置を推定し、術者への提示を行う。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館7階722号室 本郷キャンパス工学部14号館7階722号室
計画 4〜5月:関連する文献・先行研究の調査 4〜5月:関連する文献・先行研究の調査、画像処理プログラムの勉強
6〜7月:一次試作機の開発 6〜7月::システム開発
9〜11月:一次試作機の評価、実験、二次試作機の開発 9〜12月:システム開発および評価実験
12〜2月:評価実験、論文執筆 1〜2月:論文執筆
WEB http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/

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佐久間 一郎 教授 テーマ一覧
テーマ 1.心臓不整脈の計測と制御に関する研究 2.衝撃波の生体応用に関する研究
狙い 心臓突然死の原因の一つである旋回性の興奮伝播現象(spiral reentry)を蛍光色素と高速度カメラを用いて計測し,電気刺激制御をおこなうことでスパイラルリエントリダイナミクスを制御することを試みる。本研究は名古屋大学環境医学研究所との共同研究である.あるいは関連する技術を心臓外科分野に応用する研究を行う.大学院生と協力して研究を行う.  近年、衝撃波による治療が研究され、一部は臨床で使用されている。その多くが結石破砕等の固い組織を対象としているが、軟組織(腫瘍細胞等)に対する影響は未だに未知である。一方で、本研究室では負圧の衝撃波(膨張波)を発生させる装置を開発してきた。膨脹波はよりキャビテーションを起こさせやすいことが確認されており、これを用いることでより治療効果を向上できる可能性がある。そこで、本研究では膨張波による細胞への影響を検証する
内容 ハードウェア・ソフトウェア試作を伴う、高速度カメラを用いた画像計測・処理システムの設計と製作を実施する.心臓外科分野への応用の場合は,電気生理計測にもとづく手術支援システムの開発が主となる.実験動物を用いた検討は共同研究先で実施する。  膨張波発生装置の改良を行う。安定した負圧を発生させることができるように、電極、反射鏡等の再設計を行う。開発した装置の評価実験を行った後、細胞への照射を行う。この際に、細胞の生死判定、細胞間結合等の評価を行い、膨張波との相関関係を検証する。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館722号室 本郷キャンパス工学部14号館722号室
計画 4〜5月:文献調査、ハードウェア並びにプログラミング環境の理解,これまで試作されたシステムの理解. 4〜5月:文献調査、これまで試作されたシステムの理解、装置の改良
6〜7月:予備的な実験の実施 6〜7月:予備実験
9〜12月:装置の試作・制御ソフトウェアの 9〜12月::細胞への照射実験
1〜2月:実験.評価.とりまとめ. 1〜2月:論文執筆
WEB http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/research/research.html
参考文献:1)荒船龍彦,佐久間一郎ほか:高空間時間分解能の心筋通電刺激誘発Virtual Electrode現象光学マッピングシステム、生体医工学、41(4)、314-320,2003
2) Kim, H, de Lange, P, Ando, T, Joung, S, Taniguchi, K, Liao, H, kyo, S, Ono, M, Takamoto, S, Kobayashi, E, Sakuma, I: Image-based electrode array tracking for epicardial electrophysiological mapping in minimally invasive arrhythmia surgery, INTERNATIONAL JOURNAL OF COMPUTER ASSISTED RADIOLOGY AND SURGERY, 6(1), 83, 2011
http://www.bmpe.t.u-tokyo.ac.jp/

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佐々木 健 教授 テーマ一覧
テーマ 1.人体通信を利用したウェアラブル機器の開発 2.超音波のスクイーズ膜効果を利用した触覚インタフェースに関する研究
狙い 人体通信とは人体が誘電体と導電体の特性を持つことを利用して,人体に接触あるいは近接させた情報機器間の通信を行う技術である.普通の無線通信に比べて低消費電力,秘匿性が高い,触れた時のみに情報が伝わる,などの特徴がある.このような特徴は市場が拡大しつつあるウェアラブル機器に適している.本研究では人体通信を利用したウェアラブル機器を試作し,通信に関する基礎研究の課題を明確にするとともに,実用化の方向を示すことを目指す. 本研究では超音波振動を利用したスクイーズ膜効果を利用した触覚インタフェースの研究を行う.スクイーズ膜効果とは,超音波振動により振動面と物体の間に空気層ができ,非接触状態となる現象である.指先と振動面に間にスクイーズ膜が形成されると振動面から指先が浮くので非常に滑らかな触感が得られる.研究の第一の課題はタッチパッド等の触覚デバイスでスクイーズ膜効果が得られる振動系の設計であり,第二の課題は現象を効果的に利用する触覚インタフェースの開発である.
内容 人体通信を利用したウェアラブル機器のデモ機を製作する.液晶表示,LED,スイッチ等を備えた機器を設計製作し,アプリケーションプログラムを開発する.通信性能の基礎的な評価とともに,アプリケーションの機能評価と改良を進める. 板を振動させるアクチュエータの選定,振動板の振動モード解析,駆動装置の製作等を行い,振動振幅の測定やスクイーズ膜効果の有無を評価し,タッチパッドの表面でスクイーズ膜効果が得られる振動装置を開発する.情報機器や自動車の操作機器に組み込み可能な大きさで実現することが課題となる.
場所(予定) 柏キャンパス環境棟2F 柏キャンパス環境棟2F
計画 4〜5月:アプリケーションの設計 4〜5月:関連研究の文献調査.昨年度の装置を用いた追試.
6〜7月:人体通信を利用したウェアラブル機器の製作 6〜7月:実験計画立案,装置の改良設計と製作.
9〜11月:プログラミングと評価実験 9〜11月:実験と解析.
12〜1月:総合実験,研究のまとめ 11〜1月:総合評価,研究のまとめ
WEB http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/H22_sasaki http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/H22_sasaki

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神保 泰彦 教授 テーマ一覧
テーマ 1.iPS分化誘導細胞による神経回路形成 2.迷走神経電気刺激療法の作用機構解明
狙い 様々な組織に分化する能力を持つ細胞を利用して治療を行う「再生医療」が注目を集めています.本研究では脳神経系の再生医療実現に向けて,人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経に分化誘導した細胞群を本来の生体由来組織の細胞群と人工環境下で結合させる試みを行います.両組織間で双方向の信号伝達が起こる条件を見出すことを目標に研究を進めます. 難治性てんかんに対する治療法として,迷走神経電気刺激療法が有効であることが経験的に知られていますが,その作用機構はわかっていません.本研究では迷走神経系が中枢に結合する経路をin vitro系に再構成し,電気刺激の効果を調べます.セロトニン,ノルアドレナリン,ドーパミンの作用の重畳に焦点を当てて実験と解析を進めます.
内容 *2つの細胞培養チャンバとマイクロ電極を集積化した基板を製作します.
*この基板上でiPS由来神経細胞とネズミの脳から取り出したニューロン群を一緒に培養します.
*iPS由来神経細胞側で発生した活動がネズミの脳由来の細胞群に伝わるか,逆方向の信号伝搬は見られるかという観点から電気信号と細胞内Caイオン濃度変化の計測を行います.
*4つの細胞培養チャンバとマイクロ電極を集積化した基板を製作します.
*この基板上でネズミの脳から取り出したセロトニン,ノルアドレナリン,ドーパミン作動性神経細胞と,海馬神経細胞を一緒に培養します.
*それぞれの神経細胞群を電気刺激して誘導される海馬神経細胞群の活動変化を観測,迷走神経電気刺激療法の作用機構につき考察します.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館11階1134実験室 本郷キャンパス工学部14号館11階1134実験室
計画 4〜5月:マイクロ加工技術と細胞培養操作を習得します. 4〜5月:マイクロ加工技術と細胞培養操作を習得します.
6〜7月:神経回路活動の計測,データ解析手法を習得します. 6〜7月:脳幹神経細胞の自発活動について,電気・細胞内Caイオン濃度計測データを収集します.
8〜12月:集積化電極基板上で共培養した細胞群の活動計測を行ないます. 8〜12月:脳幹神経細胞を電気刺激し,大脳皮質神経細胞群の活動変化を観測・解析します.
1〜2月:測定データをまとめ,プレゼンテーションの練習をします. 1〜2月:測定データをまとめ,プレゼンテーションの練習をします.
WEB http://neuron.t.u-tokyo.ac.jp/

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須賀 唯知 教授 テーマ一覧
テーマ 1.常温接合のパワー半導体実装への適用 2.ナノ密着層接合の適用に関する研究
狙い  本研究室では、常温接合を中心に、半導体実装・集積化に関する基盤研究を行っています。常温接合は、材料表面をイオンビーム照射等により清浄化・活性化し、接触させるだけで接合を行う、という世界でも特異な独自の接合手法です。常温で接合ができることから、その応用が半導体実装やMEMSパッケージなどのさまざまな分野で検討されています。普通はくっつきそうもないものが、なぜか触るだけでついてしまうというのは、いつ見ても不思議であり、ちょっと感動モノです。本年度は、省エネや車載用として脚光を浴びているパワー半導体への適用を想定した常温接合の基礎研究を行います。 本研究室では、昨年度、常温接合の拡張として、ナノ密着層を介在させた新しい手法を提案し、世に送り出しました。本年度は、本手法のフィージビリティスタディのひとつとして、太陽電池や有機ELディスプレイなどの封止技術を想定したガラスや高分子フィルムの接合を試みます。封止接合はほとんどのデバイスの信頼性を決める重要な課題ですが、正面から取り組まれることの少ない分野です。そのためもあり、このテーマは社会や産業との接点を考える最適のテーマにもなっています。海外大学との共同研究も開始されており、前項のテーマとともに、海外(米国)でのインターンシップもあります。
内容  本年度の卒業論文では、炭化ケイ素や炭素材料などの新しい材料を対象に接合材料の違いがどのような影響を及ぼすのかを基礎に戻って検証します。特に、接合界面の強度および電気的特性におよぼす接合条件の影響を詳細に調べます。 ナノ密着層を適用したガラスおよび高分子フィルムの接合を行い、界面での接合現象を高分解能電子顕微鏡などの手法を用いて解析します。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館地階クリーンルーム 本郷キャンパス武田先端知ビル・スーパークリーンルーム
計画 4〜5月:常温接合の実験手法並びに理論の修得 4〜5月:ナノ密着層の実験手法並びに理論の修得
6〜7月:接合強度評価のシミュレーション 6〜7月:透過電子顕微鏡の試料作成および評価
9月〜12月:問題点の抽出と表面状態の解析・分析、再実験 12月:学会申し込み 9月〜12月:再実験、評価 12月:学会申し込み
1月〜2月:評価.とりまとめ. 3月:学会発表 1月〜2月:評価.とりまとめ. 3月:学会発表
WEB 関連研究の概要:http://www.su.t.u-tokyo.ac.jp

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鈴木 宏正 教授 テーマ一覧
テーマ 1.音の可視化によるデライトデザイン技術に関する研究 2.新素材部品のための内部3次元構造のモデリングに関する研究
狙い 従来、自動車や家電品の発する音(エンジン音、掃除機の音、ドライヤーの音など)は静かであることが重要視されてきたが、近年、ワクワクするとか、心地よいといったようにプラスに働き、それが製品の付加価値を高めていることが注目されている。本テーマでは、3月に導入予定の製品の音を画像として可視化する装置を用いて、音の感性に基づくデライトデザインのための技術について研究を行います。 飛行機や自動車などで軽量化のために複合材料を中心とした繊維状の材料の活用が広まっている。また、3Dプリンタを用いて、複雑な格子構造をもつ部品なども製作されるようになってきた。従来のCADが部品の表面の形だけを設計していたのに対して、このような部品では、その内部構造を設計する必要があるが、その技術が不足している。本テーマでは、このような内部構造のモデリングの問題を扱う。
内容 ここでは以下のようなテーマについて研究を行います。
○音の可視化装置による基礎実験
導入する音の可視化装置を用いて、性能や使用方法を確認するための基礎実験を行い、データを取得する。
○音の可視化データ処理に関する研究
音の伝搬等について基礎的な性質について学習し、それに基づいた可視化された音のデータを解析し、製品設計に必要な特徴を抽出する。
○3次元CADデータとのセンサー融合
可視化された音のデータは3次元の構造をもっていないので、製品の3次元データと融合し、音も3次元化する。これによって、任意の位置で知覚される製品音の状態を計算するモデルを構築する。
具体的なテーマについては、下記のURLにしめしたPDFファイルを見て下さい。
なお、このプロジェクトは大竹研究室と連携して行います。
ここでは以下のようなテーマについて研究を行います。
○内部構造に関する調査
繊維状のものや格子状のものなど、内部構造を調査し、分類する。それぞれについて、モデリング手法の要件を整理する。
○格子構造の生成
基本的な格子パタンを与えて、部品の内部を充てんするような構造を生成する手法について研究する。場所に応じて配向や密度を制御できるようにする。
○3次元織物構造の生成
本研究室では、CMCという次世代素材の研究を進めて来ている。これは3次元織物の構造をしているが、複雑な部品形状に適応するための研究を行う。
具体的なテーマについては、下記のURLにしめしたPDFファイルを見て下さい。
なお、このプロジェクトは大竹研究室と連携して行います。
場所(予定) 本郷キャンパス・工学部14号館 本郷キャンパス・工学部14号館
計画 4〜5月:3次元画像処理、音響学 とプログラミングの学習 4〜5月:3次元モデリングとプログラミングの学習
6〜7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション。 6〜7月:先行研究調査およびプロトタイプによる検証.初期プレゼンテーション。
9月〜12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション。 9月〜12月:アルゴリズムの開発・実験および評価.中間プレゼンテーション。
1月〜2月:実データによる実験.論文執筆.最終プレゼンテーション。 1月〜2月:実データによる実験.論文執筆.最終プレゼンテーション。
WEB https://sites.google.com/site/fdenghome/home https://sites.google.com/site/fdenghome/home
http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/suzuki2015.pdf http://www.den.t.u-tokyo.ac.jp/bthesis/suzuki2015.pdf

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高橋 哲 教授 テーマ一覧
テーマ 1.局在光エネルギー制御による超精密計測技術の開発 2.エバネッセント局在エネルギーによるマイクロマシニングに関する研究
狙い 光は,リモートセンシング性,非破壊性等の計測媒体として優れた特性を有していますが,光源波長に依存する回折限界のため,ナノメートルオーダで計測対象の情報を取得することは困難です.本研究では,従来の自由空間伝搬光に留まらず,近接場光,エバネッセント光,局在プラズモン共鳴といった回折限界に支配されない局在光エネルギーを積極的に適用した新しい光学的超精密計測技術の開発を目指します. マイクロ光造型法は,光エネルギーの柔軟な制御性を利用した三次元マイクロ構造創製技術として,注目を集めています.本研究では,一般的な光(自由空間伝搬光)とは異なった特殊な局在性を有するエバネッセント光を利用した新しいマイクロ光造型法の開発を行います.露光エネルギーとして,エバネッセント光を適用することで,従来法では不可能だった100nm形状分解能でのマイクロ三次元構造創製技術の確立を目指します.
内容 次世代の半導体プロセスへ導入が期待されているナノインプリントプロセスの超微細膜厚計測法の確立を目指します.具体的には,ナノメートルスケールの曲率半径を有する微細な金属プローブ先端において局在プラズモン共鳴を生成し,その局在光エネルギー分布を用いて対象膜厚の計測を行います.計算機シミュレータと基礎実験の両面から,膜厚測定法の確立を目指します. 光硬化性樹脂硬化に影響を及ぼす溶存酸素も考慮したFDTDシミュレータの開発を進め,局在化された露光エネルギーと硬化形状の関係を理論的に解析します.FDTDシミュレーターによる理論解析をベースに基礎実験を行い,新しい知見の創出を進め,新規機能性マイクロ構造創製の可能性について検討します.
場所(予定) 駒場第2キャンパス 先端研 駒場第2キャンパス 先端研
計画 4〜7月:基礎光学ゼミ・先端光学ゼミによる,研究遂行上必要な基礎光学知識・関連最新光学知識の習得 4〜7月:基礎光学ゼミ・先端光学ゼミによる,研究遂行上必要な基礎光学知識・関連最新光学知識の習得
7〜8月:FDTD電磁場解析シミュレータによる基礎的解析 7〜8月:FDTD電磁場解析シミュレータによる基礎的解析
9月〜12月:実験装置の設計,構築 9月〜12月:実験装置の改良設計・構築
1月〜2月:実験,評価.とりまとめ. 1月〜2月:実験,評価.とりまとめ.
WEB 関連研究の概要:http://www.photon.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html 関連研究の概要:http://www.photon.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html

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高増 潔 教授 テーマ一覧
テーマ 1.大型非球面形状の測定方法の研究 2.高精度三次元測定機の校正方法の研究
狙い  天体望遠鏡,半導体製造装置などに利用される,大型非球面ミラーおよびレンズの形状を,高精度(ナノメートル)で測定する新しい手法の開発を行います.この手法により,高精度なミラーおよびレンズの開発を支援し,半導体製造装置や天体望遠鏡などの性能が大きく向上することを目指します.  三次元測定機(Coordinate Measuring Machine)の新しい校正方法の研究を行っています.高精度で自由度の高い測定機を開発するためには,測定機の精度を評価し,誤差を補正および校正する方法の開発が必要です.この研究では,高精度三次元測定機のテーブルおよびセンシングシステムの誤差評価および校正を行います.
内容  まず,新しい手法の理論的な提案およびシミュレーションによる誤差評価を行います.つぎに,ナノメートル精度の光計測手法と高精度三次元テーブルを利用した実験装置の改良および予備実験を行います.最終的に,大型非球面形状を測定するための装置の基本的な設計仕様を決定するための,基礎的な検討を行います.  まず,高精度三次元測定機のシステムの理解を行い,精度評価の予備実験を行います.つぎに,新しいレーザトラキングシステムを用いた光計測手法により,三次元測定機の誤差評価を行う理論およびシステムの開発を行います.最終的に,三次元測定機の新しい校正方法の確立を目指します.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館9階930号室 本郷キャンパス工学部14号館9階930号室
計画 4〜5月:理論的な測定方法およびシミュレーションプログラムの開発 4〜5月:測定システムの理解,予備実験
6〜7月:測定システムの改良,予備実験 6〜7月:誤差評価理論およびシステムの開発
9月〜12月:測定実験と誤差評価 9月〜12月:測定実験と誤差評価
1月〜2月:実験.評価.とりまとめ. 1月〜2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB 研究室ホームページ: http://www.nanolab.t.u-tokyo.ac.jp/

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鳥居 徹 教授 テーマ一覧
テーマ 1.マイクロカプセルに関する研究 2.マイクロフルイディクスLab on a Chipデバイスの研究
狙い 本研究室では,微小流路における微粒子、カプセル化技術を早くから研究を始めており,現在次の4点の研究を実施あるいは計画しています。1. ツイストボール型(半球が正に帯電,半球が負に帯電,かつ色が逆(白と黒など)の微粒子)電子ペーパーの開発、2. サプリメントを封入した食品用マイクロカプセル、3. 微生物カプセルによる農薬汚染土壌の改質(インド、デリー大学との共同研究)、4. 半導体接合用ゴムカプセル。このように、半導体実装、電子デバイス、食品、環境保全など幅広い用途への応用が期待されており、企業との共同研究が行われています。 化学とくに生化学反応を行う微小なデバイスをLab on a ChipとかマイクロTASとよびます.本研究室では,早くからこの分野の研究に取り組み数々の成果を出してきました.現在は,空中浮遊菌の検出を目的とした遺伝子増幅装置の組み込みや微小流路の流体制御などのデバイス化を行なっています.デバイス全体では様々な要素技術の開発が必要なため,本年もLab on a Chipデバイスの研究を進めます.
内容 微粒子・カプセル化に関しては,カプセル化できる材料を選定する,カプセル化できる条件を見いだすなど,ひとつひとつ解決して実用化に結びつけることをねらいとしています.電子ペーパーでは,シート化して表示デバイスを作製して評価します.食品用では,香気成分の保持性能を評価します.微生物カプセルでは,微生物の保持性,放出性を評価します.研究指導には教員1名+大学院生1名があたります. デジタルフルイディクスとは、流体を液滴化して搬送、合体、分離を行う方式のことを指します.本研究では、とくにオンデマンドで決まった量を分注する装置の研究を重点的に行っていく予定です.これは、微少流路における液滴生成を応用する装置になる予定です.研究指導には教員1名+大学院生1名があたります.
場所(予定) 柏キャンパス環境棟3F354号室 柏キャンパス環境棟3F354号室
計画 4〜5月:これまで行われてきた微小液滴生成に関連する研究の調査、理解 4〜5月:これまで行われてきたLab on a Chipデバイスに関連する研究の調査、理解
5〜7月:微小流路による予備実験 5〜7月:デバイス作製の実習、予備実験.
9月〜10月:予備実験をふまえた装置作成ならびに中間発表に向けてデータ取得、とりまとめ 9月〜10月:予備実験をふまえた装置作成ならびに中間発表に向けてデータ取得、とりまとめ
10月〜12月:装置の改善、データ取得、評価 10月〜12月:装置の改善、データ取得、評価
1月〜2月:最終的なとりまとめ 1月〜2月:最終的なとりまとめ
WEB 電子ペ―パー表示剤としての2色微粒子の生成
http://www.dt.k.u-tokyo.ac.jp/research/e_paper.shtml
Lab on a Chipに関する研究
http://www.dt.k.u-tokyo.ac.jp/research/lab_chip.shtml
マイクロチャンネルの分岐構造を利用した液滴生成
http://www.dt.k.u-tokyo.ac.jp/research/droplet_formation.shtml

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原 辰徳 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.製品サービスシステムの設計支援に関する研究 2.対話型の観光プランニング支援システムに関する研究
狙い  これからのものづくりでは、製品にサービスを載せて提供することが求められます。特に近年では、センサ技術と情報技術の発達により、製品の稼働状況と利用履歴、および顧客(製品使用者)の行動データの大規模な収集が可能となりました。建設機械、複合機、空調設備の遠隔保守サービスなどは、こうしたデータを活かした典型的な現場サービスです。本テーマでは、それらを更に発展させ、顧客モデルの再構築と、製品サービスシステムの再設計にまでつなげるための基礎的研究を行います。さらに、それらの成果を既存のサービス用CADシステム上に実装し、利用可能とします。  情報技術の発達により双方向コミュニケーションが容易となったことで、消費者(コンシューマ)は多様な価値を生み出す共同生産者(プロシューマ)としての新たな役割を期待されるようになりました。観光サービスでは、旅行者の行動がその生産活動の中核を担うとともに、個人旅行者は自身で観光プランの計画をも行います。本テーマでは、この観光プランニングを対話的に支援する手法に取り組みます。これにより、個人旅行者の満足度を高めるとともに、それらのプランニングデータを収集・分析し、旅行会社・観光事業者・地域自治体が次なる観光サービスをてがける上での効果的な基盤技術を構築します。
内容  製造業製品を介したサービスを主な題材とし、問題設定、文献調査、事例分析とモデル化、評価手の実装、評価という構成により研究を進めます。このテーマの実現により、工業製品のモジュラー設計/系列設計/プラットフォーム設計の方法、サービスに関する工学的知識、プログラミング技術、および問題解決思考の習得を目指します。
指導には教員1名があたり、海外大学との共同研究を含みます。新しいことに挑戦したい人をお待ちしています。
 観光サービスを題材とし、問題設定、文献調査、既存データの解析、支援アルゴリズムの実装、評価という構成により研究を進めます。このテーマの実現により、サービスに関する工学的知識、プログラミング技術、および問題解決思考の習得を目指します。
 指導には教員1名があたり、首都大学東京、株式会社ジェイティービーとの共同研究を含みます。新しいことに挑戦したい人をお待ちしています。
場所(予定) 柏キャンパス総合研究棟5階 柏キャンパス総合研究棟5階
計画 4月〜5月: 問題設定、工業製品の設計方法の習得、サービスに関する一般知識の習得 4月〜5月: 問題設定、サービスに関する一般知識、対話型設計支援手法の習得
6月〜7月: 製品サービスシステム(PSS)の事例分析、およびモデル化 6月〜7月: 対話型観光プランニング支援システムを用いた設計・行動データの解析
9月〜12月: 製品サービスシステムの構造解析アルゴリズムの提案、ソフトウェアの実装 9月〜12月: 新しい対話的支援アルゴリズムの提案、ソフトウェアの実装
12月〜2月: 評価ととりまとめ 12月〜2月: 評価ととりまとめ
WEB http://www.race.u-tokyo.ac.jp/haralab/ http://www.race.u-tokyo.ac.jp/haralab/

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日暮 栄治 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.超小型光マイクロシステムの構成法に関する研究 2.マイクロデバイスの気密封止技術に関する研究
狙い  当研究室では,半導体レーザを内蔵した光マイクロセンサに関する研究を行っている.通常,光計測装置は,レンズやミラーなどバルクの個別光学部品をアセンブリして作られた大型で高価なものであった.そのため,これまで小型メカトロニクス・ロボティクス分野への適用も限られてきた.本研究では,新しい光マイクロシステム構成法を提案し、世界一小さい集積型光マイクロシステムを構築することに挑戦する.  近年,異種材料を集積した光マイクロセンサやシリコンフォトニクスなど,将来の高付加価値デバイスを目指した研究が進展している.これら光素子を内蔵したデバイスは,使用環境から湿度等の影響を防ぐために,不活性ガスによる気密封止パッケージングが不可欠であり,その手法の開発が求められている.そこで,低温・低ストレスで気密パッケージングを可能する封止技術およびその評価技術を開発する.
内容  これまで当研究室で進めてきた光素子の低温接合技術を活用することにより,セラミックス基板上に形成する新しい光マイクロシステム構成法を開発する.具体的には,低温かつ低加重を両立した光素子の低ストレス接合技術を実現するための研究とそれを用いた高集積光マイクロシステムの設計,解析,試作,性能評価を行う.民間企業との共同研究に関連する内容を含む.    低温接合を利用した封止技術や鉛フリーはんだを用いた封止技術を開発する.接合条件やリフロー条件(プラズマ照射条件,温度等)が封止特性に与える影響を明らかにすることにより,信頼性の高い気密封止技術を実現し,最終的にチップスケールパッケージされたマイクロデバイスへの適用可能性を明らかにする.大気中での気密封止から真空封止まで,適用可能な封止についても明らかにする必要がある.封止評価技術も重要であり,評価技術に着目して進めることもできる.他機関との共同研究に関連する内容を含む.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館 本郷キャンパス工学部14号館
計画 4〜5月:関連研究の文献調査と光実装の基礎に関する勉強会,実験装置の使用訓練 4〜5月:関連研究の文献調査と光実装の基礎に関する勉強会,実験装置の使用訓練
6〜9月:新しいセンサの構想,設計・解析と予備実験. 6〜9月:予備実験と評価.シミュレーション.
10〜12月:プロトタイプの試作と性能評価,中間発表,学会投稿準備. 10〜12月:デバイス評価,コンセプト検証,中間発表,学会投稿準備.
1〜2月:研究のまとめ,論文執筆,卒論発表練習.3月:学会発表. 1〜2月:研究のまとめ,論文執筆,卒論発表練習.3月:学会発表.
WEB 研究室ホームページ: http://www.su.t.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html

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保坂 寛 教授 テーマ一覧
テーマ 1.ジャイロアクチュエータによる2輪車直立制御の研究 2.ジャイロ発電機の研究
狙い 自転車事故は,出会い頭の衝突が大半です.これは一時停止により防げるので,もし起動時の直立をアシストする技術があれば,停止が楽になり事故が激減します.従来の自転車制御はフライホイールの平面回転を利用し,トルクが小さいため,実車には利用できませんでした.本研究では,ホイールの3次元回転で生じるジャイロ効果を用い,1桁以上大きなトルクを得て実車に適用します. 人の歩行,旗のはためき,樹木の振動など,人間・人工物・自然物の運動を上手に用いると,環境中で無駄に放出されているエネルギを電力として回収出来ます.本研究ではこのような環境エネルギを用いる発電機を開発し,モバイル機器やIoT(Internet of Things)に応用します.
内容 車体に小型の回転ロータを設け,これと車輪のジャイロ効果,車体の遠心力,人の体重移動の協調により直立制御を行います.古典力学の集大成であるジャイロ理論と現代制御理論を用いて,最小エネルギで直立させます.またロータを高速高精度回転させることで,軽量なロータで大きな角運動量を得ます.3次元運動解析とマイコンによるモータ制御法を学んだ後,ロボット自転車を製作します. 振動は環境中のいたるところに存在しますが,一般に振幅が微小なため,実用的な電力を得るには,運動の拡大が必要です.ブランコ,縄跳び,魚のヒレの動きは同期振動または自励振動と呼ばれ,わずかな動きから高速な運動を生成する例です.同期振動にジャイロ効果を組み合わせ,人の日常の動きから数千rpmの高速回転を生成し,携帯電話に充電できる発電機を開発します.運動力学を基礎から最先端まで学び,それをもとに電気・機械系の最適制御を行います.
場所(予定) 柏キャンパス 柏キャンパス
計画 4〜6月 ジャイロ理論の習得 4〜6月 機械力学および運動制御に関する専門書の学習.シミュレーション手法の習得
7〜8月 マイコンによるモータ制御の習得 7〜10月 自励振動,同期振動のシミュレーション.マイコン,電子回路,機械工作法などの習得
10〜2月 ロボット自転車の設計製作 11〜2月 発電機の製作,情報機器への応用
WEB 企業との守秘協定のため,研究内容はWEB公開していません. http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/project/thesis.html http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/project/thesis.html

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三村 秀和 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.マイクロ領域におけるナノ精度加工法の開発 2.高精度ミラーによる高次高調波軟X線集光・顕微鏡システムの開発
狙い 波長2nm〜4nmの領域は、「水の窓」と呼ばれ、この波長域の軟X線は、水には透過性があり生体を構成する炭素は透過しないため、この軟X線を用いると生体細胞などを生きたままナノメートルレベルの分解能で観察することが原理的に可能です。その性能を決定するのは軟X線を取り扱う光学素子であり、未だ、理想的な性能を持つ軟X線光学素子は存在しません。 本グループの目標は、理想的なX線光学素子の作製とそれを用いた高分解能軟X線顕微イメージングシステムの構築です。X線光学素子は、工学部14号館834室で行い、顕微鏡システムの構築は、本学理学研究科、理化学研究所(SPring-8:兵庫県西播磨)で開発を行います。本研究室では、全員一丸となって各パートを担当し、この目的の達成のために研究・開発を行っており、どの研究も従来にないOnly-oneの研究です。これまでの4年間の研究で開発した軟X線集光ミラーは実用化目前の段階に来ています。2014年度、本学理学部で、軟X線での評価、顕微鏡の構築を開始しました。また、2015年度はSPring-8での実験が始まります。4年生の卒論テーマとしては、「マイクロ領域におけるナノ精度加工法の開発」および「高次高調波軟X線集光・顕微鏡システムの開発」について研究をします。研究室全員による共同研究が特徴で、精密加工、精密計測、電気化学、結像光学、X線光学、など幅広い分野において、知識、経験を積むことが可能であり、当人の能力に応じて2つ以上のテーマを担当することもあります。(例年:優秀な学生はテーマが変わったり増えたりします。)
内容 本テーマでは、X線光学素子作製のためのマイクロ領域を対象としたナノ精度加工法に関する基礎研究を行います。
・機械設計
・機械要素・機械制御
・精密加工・計測
・プログラミング
となります。本学問分野の関連項目を勉強しながら研究を進めます。テーマ2と大学院学生の研究テーマと連携して進めます。
本テーマでは、本研究室で開発された回転楕円ミラーを理学部が所有する高次高調波軟X線施設に導入し、軟X線集光・顕微鏡システムの開発を行います。必要とされるスキル、知識は、
・機械設計
・光学(特に、波動光学、結像光学、フーリエ光学、X線光学)
・機械要素、機械制御
・プログラミング
となります。本学問分野の関連項目を勉強しながら研究を進めます。テーマ1と大学院学生の研究テーマと連携して進めます。
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館8F834室、(ミラー作製)、本郷キャンパス理学部、SPring-8(ミラー評価)
計画 4〜6月:基礎実験装置立ち上げ 4〜6月:X線集光システム開発
7月:加工特性評価 7月:X線集光実験
8〜12月:装置改良、実用化装置開発、評価 8〜12月:X線集光システムの高度化、顕微鏡システム搭載
1〜2月:放射光学会発表、卒論まとめ   3月:精密工学会発表 1〜2月:放射光学会発表、卒論まとめ   3月:精密工学会発表
WEB http://www.edm.t.u-tokyo.ac.jp/7MimuraGr/MimuraGr.html
X線ミラーに関するプレスリリース
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2014/2014050801.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2014/2014021701.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2012/12121701.html
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2009/091123
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2008/080807

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森田 剛 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.強力超音波の振動限界のメカニズムの解明および振動限界の打破に関する研究 2.非鉛圧電厚膜を用いた小型アクチュエータに関する研究
狙い 高密度焦点式超音波治療法HIFUや圧電トランス、超音波モータなどの強力超音波デバイスにおいて、如何にして出力を大きくしていくかが課題です。本研究室は、主に超音波源となる圧電材料のヤング率と振動損失が非線形特性を持っているために、超音波出力が制限されてしまうことを明らかにしてきました。本研究では、振動限界のメカニズムの解明と共に、提案モデルを基にした新しい強力超音波振動源の開発に取り組みます。 内視鏡先端のマニピュレーションや小型ロボットハンドの製作には、エネルギー密度の高い圧電アクチュエータが有利となるために、圧電薄膜が必要となります。しかし、従来技術では精々数ミクロンの厚みしかできなかったので高出力化が見込めませんでした。これに対して、本研究室で独自開発した、超音波アシスト水熱合成法を利用すれば、環境にやさしい非鉛圧体の厚膜を得ることができます。本研究では、この圧電厚膜技術の応用展開を目指します。
内容 圧電振動に関する研究をするためには、共振状態での電気特性評価と機械振動測定から得られる情報を等価回路法によって総合的に理解する必要があります。非常にシンプルな形状から単純な理論モデルを構築するところから始めて、徐々に実際のデバイスに近づけていきます。我々の提案した非線形モデルは極めてシンプルですが、既に新しい知見が次々を得られています。研究指導には教員1名+大学院生1名があたります。 研究室内では教員を含めて先輩・後輩が自由に討論し合える環境です。  超音波アシスト水熱合成法による非鉛圧電厚膜を成膜することで、他のプロセスでは極めて困難な100ミクロン以上の膜厚が得られることが見込まれ、パワフルな超音波振動源とすることができます。これを用いて、独自の超音波アクチュエータ駆動方法(RSIDM)に応用展開することを目指します。研究指導には教員1名+大学院生1名があたります。 研究室内では教員を含めて先輩・後輩が自由に討論し合える環境です。
場所(予定) 柏キャンパス環境棟2F265号室 柏キャンパス環境棟2F265号室
計画 4〜5月:圧電体振動に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ 4〜6月:圧電材料・超音波振動に関する勉強会 / 研究方針の打ち合わせ
6〜7月:実験装置・測定装置の使い方の修得 6〜8月:実験装置・測定装置の使い方の修得
9月〜12月: 実験・得られた結果の検討 9月〜12月: 実験・得られた結果の検討
1月〜2月:実験.評価.とりまとめ. 1月〜3月:実験.評価.とりまとめ.
WEB http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp

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山下 淳 准教授 テーマ一覧
テーマ 1. 多視点オーロラ映像の3次元画像処理 2. 移動ロボットによる/移動ロボットのための極限画像処理・センサ情報処理
狙い  本研究では,複数地点に設置した全天撮影ロボットを用いて,オーロラの全天3次元形状・位置を高精度に計測する手法を確立することを目指します.
 オーロラに関する物理量は古い統計が多く,最新の計測技術を使った,3次元形状・位置(高度)の系統的な時間空間変化の測定と,それに基づく分析が望まれています.これまでのオーロラステレオ観測,カメラ間の位置姿勢関係の同定精度が十分でなかったため,超高精度な3次元計測結果を得ることが困難でした.加えて,全天の広視野映像撮影の場合には,画像の歪みの影響で正確な計測が更に困難となります.
 そこで本研究では,上記の課題を解決し,超広視野・超高精度の3次元オーロラステレオ観測を実現することを目的とします.
 研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.
研究室見学連絡先(山下メールアドレス):yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
 本研究では,移動ロボットによる/移動ロボットのための極限画像処理・センサ情報処理に取り組みます.
 倒壊した建物や炭鉱など,直接人が足を踏み入れて状況を確認することが難しい危険な場所では,最初に移動ロボットを用いて状況確認を行うことが重要です.本研究では,カメラやレーザセンサを搭載した移動ロボットが移動しながら,ロボット周囲の3次元環境センシングを行う手法を構築することを目的とします.また,取得画像や3次元計測結果をヒューマンオペレータに提示することにより,直感的にロボットの遠隔操作ができるシステムの開発を行います.最終的には,開発したロボットシステムを用いて,実地フィールドで実機検証実験を行うことを目指します.
 研究テーマに興味を持たれた方,より詳細を知りたい方は,お気軽に山下までメールでご連絡下さい.
研究室見学連絡先(山下メールアドレス): yamashita@robot.t.u-tokyo.ac.jp
内容   最新のロボット・画像処理・コンピュータビジョン技術を用いることで,以下の内容にチャレンジします.
  
  1. 極寒地であるアラスカでオーロラ映像の自動連続撮影が可能な高信頼全天撮影ロボットの開発   
  2. 視野が広い半面で歪みが大きい全天撮影カメラの内部パラメータ(レンズの歪み特性や焦点距離など)
  3. および外部パラメータ(カメラの設置位置と設置姿勢)の高精度同定手法の構築   
  4. 3次元立体視可能なオーロラのステレオ映像の自動生成手法の構築
  5.   
  6. ステレオ映像解析によるオーロラの3次元形状変化の解析手法の構築
  7.   
  8. 3 台以上のカメラを利用したオーロラ高精度3次元ステレオ計測手法の構築
 これまでの研究により基礎が完成した(1)〜(3)をベースにして,2015年度は(4)〜(5)を中心に取り組む予定です.画像処理やコンピュータビジョンの技術を用いて,オーロラステレオ映像の解析手法を新規に構築します.まず過去2年間に学部生2名が米国アラスカ州フェアバンクスで撮影したオーロラ映像の解析を行います.毎年11月〜12月にはアラスカで多視点でのオーロラ映像の観測実験を行っており,そのときに自分自身で撮影した映像を解析するための3次元画像処理手法を構築し,その成果をもとに論文を執筆します.
 指導には,教員と大学院生があたります.本研究は理学部教員との共同研究です.画像処理に興味がある方,工学的な成果に加えて理学的な成果も求めたい方,研究成果を学会等でアピールしたい方,実際にオーロラを観測をしたい方にお勧めのテーマです.
 ロボットとカメラ,レーザセンサなどを組み合わせて,周囲環境をセンシング可能なロボットシステムを構築します.構築したロボットシステムを用いて,以下の内容にチャレンジします.
  
  1. 全方位カメラを用いた超広視野・超高精度センシング
  2.   
  3. 画像・音響信号のマルチモーダル信号処理による検査
  4.   
  5. RGB-Dセンサを用いた環境認識
  6.   
  7. レーザセンサを用いた3次元地図生成
  8.   
  9. 複数カメラを用いた別視点映像生成
  10.   
  11. カメラ映像の視野明瞭化
  12.   
  13. モーションキャプチャを用いたヒト動作のリアルタイムセンシング
 研究室では,飛行ロボット(ヘリ),水陸両用ロボット,車輪型移動ロボット,2足歩行ロボット,腕型マニピュレータなどの様々なロボット,カメラ,RGB-Dセンサ,レーザセンサ,モーションキャプチャ,3次元スキャナなどの様々なセンサを有しています.目的に応じて,ロボットとセンサを選択し,新規なセンサ情報処理手法を新規に構築します.
 指導には,教員と大学院生があたります.本研究は民間企業との共同研究に関する内容を含みます.センサ情報処理やロボットの知能化に興味がある方,研究成果を学会等でアピールしたい方,研究成果を直接社会に還元したい方にお勧めのテーマです.
場所(予定) 本郷工学部14号館826号室(データ解析)
科学技術館(オーロラ3D映像上映)
米国アラスカ州(オーロラ撮影ロボット,毎年11月〜12月に観測実験を実施)
本郷工学部14号館826号室(手法の構築,基礎実験)
実地フィールド(実地実験)
計画 4〜5月:問題設定,関連研究の調査・理解,カメラの結像モデル・3次元計測の理解 4〜5月:問題設定,関連研究の調査・理解,センシング手法の理解
6〜7月:撮影ロボットの開発,画像処理アルゴリズムの実装と基礎実験 6〜7月:手法の設計,ロボットシステムの実装と基礎実験
9〜11月:ステレオ計測手法の設計,画像処理プログラムの再実装,改良 9〜11月:プログラムの再実装,改良
12〜2月:実験および評価,論文作成,学会発表 12〜2月:実験および評価,論文作成,学会発表
WEB 研究室ホームページ http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/
テーマ一覧  http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/yamalab/research_projects2015.html

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山本 晃生 准教授 テーマ一覧
テーマ 1.触覚提示技術を活用した遠隔操作システム 2.小型多自由度の新原理アクチュエータの研究開発
狙い  触覚への情報提示技術は,より直感的でリアルな情報伝達につながるものとして高い期待を集めています.これまでに様々な触力覚情報提示技術が研究されてきていますが,依然として多くの課題が残されています.本研究プロジェクトでは,人の触知覚特性に基づく新たな触覚提示技術を提案し,それを遠隔操作システムに適用することで,操作性に優れたロボット遠隔操作システムの実現をめざします.  センチメートルオーダの小型モータ/アクチュエータには多様な運動が求められます.現在は,通常の回転モータの運動を変換することで様々な運動を実現していますが,変換機構が介在することによりサイズや性能の面で課題が生じています.本研究プロジェクトでは,新たな原理に基づくアクチュエータを開発することで,従来のモータでは実現しにくい特殊な動作(例えば,多自由度動作や屈曲動作など)を,ダイレクトに生み出すニュータイプのアクチュエータ実現をめざします.
内容  ビジョンシステムや力測定装置などを用いて,人の触知覚特性を工学的見地から明らかとし,その測定結果に基づき新しい提示技術あるいは提示デバイスを開発します.研究実施に当たって必要とされる知識・技術は,
・(触力覚に関わる)生理学の基礎
・画像処理
・力測定
・統計データ処理
・機構の設計製作と制御
などです.必要に応じて,これらの事項を学習しながら,研究を進めます.
 アクチュエータの研究では,電気と機械の両面の知識が必要とされます.また,様々な力発生原理に関する物理的な理解が不可欠です.研究実施にあたって具体的に必要となる知識・技術としては,
・電磁力/静電力等に関する基礎・応用理論
・アクチュエータの性能計測・理論解析
・機構,電気・電子回路の設計製作技術
・制御工学
などが挙げられます.必要に応じて,これらの事項を学習しながら,研究を進めます.
場所(予定) 本郷キャンパス工学部14号館6F630号室 本郷キャンパス工学部14号館6F630号室
計画 4〜6月:関連研究の調査ならびに測定機器等の利用技術習得 4〜6月:関連研究の調査ならびに測定機器等の利用技術習得
7〜9月:ヒトの触知覚特性の測定・評価(含:測定システムの構築) 7〜9月:基礎解析,簡易プロトタイプの試作と性能評価
10月〜12月:評価結果に基づくデバイスの設計・製作  10月〜12月:基礎評価結果に基づくアクチュエータの設計・製作
1月〜2月:実験.評価.とりまとめ.  1月〜2月:実験.評価.とりまとめ.
WEB http://am.t.u-tokyo.ac.jp/

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